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Wed, 07 Aug 2002

泣き虫




だいぶ遅れて、ケイちゃんが来た。
大きな声で泣き泣き歩くから、ケイちゃんだってすぐわかる。竹藪の奥の方から現れる。
三毛3姉妹の少女期は、もう形容しがたいくらいにかわいらしく、現れると餌場がぱっと華やいだ。二つ前の夏、どこから這い出してきたのか、おなかをすかせて餌場に来たところを発見し、それからは会うのが楽しみだった。驚かさないように息を詰めてただ見ているばかり。容易に近づけなかった。
ちょうど適齢期の頃一斉捕獲で不妊手術できたけれど、大勢だったから一人一人に説明する時間もなくリリースした。寒い時期に怖い思いをさせてしまって申し訳なかったと思いつづけた。
みぃちゃんが私に慣れたのは、クロちゃんのおかげだ。寝箱にいつも黒白兄妹といるようになって、保護に至れた。その後コウちゃんが猫舎の中にいるのをよく見るようになったけど、かたくなで、人間嫌いだった。コウちゃんを抱いたのは、冷たくなってからだった。かなしかった。ケイちゃんは、未だにどこで寝起きしているのか解らない。
なにが悲しいのか、いつもないている。
すぐごはんをそばに置いてあげたのに飛びつかず、泣きながらうろうろして、猫舎下で食べていた。
キャンプ場にいたおじさんが帰ってしまったので、涼みがてらおじさんを観察していたノコちゃんが暇そうに戻ってきた。食事中のケイちゃんにうっかり近寄りすぎて、一発浴びてしまった。なかなかキツイおねいさんだ。以後気をつけるように。

お食事後休憩中のサビちゃん。舌がやはり出ているので写真を撮っていたら、お母さんが「きーっ」といいながら走ってきて邪魔し始めた。嫉妬かも。カメラとサビちゃんの間で、派手にごろごろ転がってみせるのだ。最初に自転車を降りさせた「サビコ」、最初に不妊手術取り組みをはじめさせた「お母さん」。二人とも私にはかけがえのない河原猫だが、他に甘えられる「飼い主」を見つけてしまったサビちゃんの方が余裕だ。

Tue, 06 Aug 2002

看板役者




暑い日と雨の日と雷と、そして花火。過酷な夏は真っ盛り。
蝉がせっせっせっせっ鳴いて、短い生涯の歌い納めで忙しい。
道路でつぶれた蝉を見ると、胸がつぶれそうだ。
私は本日より仕事を休んで、くっついてしまった椎間板の隙間を広げるリハビリ通院だ。やだねー、年を取るってこうゆーことなのね。往復20km余りの自転車通勤も、力自慢の力仕事も、たたってるねきっと。でも、夏に仕事を休めるのはなんだかなー。
嬉しいと言えば働いている人たちに申し訳なくて、ここはじっと黙って河原へ行くしかない。あ、病院へ行くしかない、だった。

最初の夏は黒白兄妹とねんごろで、とくにクロちゃんが河原で張り切って待っていてくれた。クロちゃんは芸達者な河原の看板役者で、いつもぴったり一緒だった。
今年の夏はコシロの二枚目ぶりが、ひときわ目立っている。
さわれないのが残念だ。
役者、というより、クールなビジュアル系ミュージシャンだね。

このまえ元気な疾駆を見せてくれたのに、クニクニがまた来ない。だいじょうぶかな。

Mon, 05 Aug 2002

お喋り猫




猫舎のなかに、おみやげが入っていた。この前のフィギュアは全6種のシリーズだったらしく、3個別パターンの猫セットがあった。「50ぴきの猫達、がんばれ!!」と、メモが一緒に入っていた。
いつだったか土手に座って涙ぐんでいたおじさんは、最近お昼をキャンプ場で涼む猫たちと過ごしているようだ。猫に囲まれて昼食を食べ 静かに一緒に昼寝して、そっと立ち去る。

特に誰と仲良しでもなく、いつからくるようになったのかも定かでなく、どこで寝起きしているかも知らず、親兄弟出自はもちろん不明。毎日は姿を確認できないけれど、しっかり名簿に名前の載っている子が数匹いる。キジマルとアミちゃん、どちらも未手術。いつもいないので捕まえようがない。今日、何やらいいながら餌場に戻ってきたキジ丸に、「何言ってんだよお」という気分で呼びかけていたら、後方猫舎屋根より、アミちゃんが合唱してきた。アミちゃんは雄猫だけど、とても穏和で、全くとんがったところのない子だ。おしゃべり猫と判明した。しばらく分けのわからない会話をして、結局何を言っていたのかさっぱりわからないまま、向こうが寝てしまったのでお喋りはおしまい。
猫舎下から、妖精コクニがびっくりした顔で外をうかがっていた。子供を驚かせるような猫語が飛び交ったらしい。

Sun, 04 Aug 2002

鈴子





背中美人

抱きしめたらぽきっと折れてしまいそうな
哀愁漂う白い背中




ごめん


見返り美人

Sat, 03 Aug 2002

雷明け




昨日の夕立、さぞかしみんな怖かったろうと思って、ねぎらうつもりで行った。竹藪の湿り具合と背の高い枝の傾き方でも、激しかった雷と雨が思い出される。蚊がぶんぶん飛び交っていた。
ノコちゃんなんか、けろっとしているように見えて、実は相当怖かったらしい。目がびっくりした時のそのままだった。
洋ちゃんの目は回復。とてもきれいだ。
元町会長さんのおじさんとまた遭遇。ご挨拶してしばらく世間話していたら、ゴロリがうろうろしていた。「これ、これこれ」と呼びかけたら、おじさんが「これこれっていう名前かい」というんで訂正する。タイミング良く転がって、ごろごろおなかを見せてくれた。つき合いのいい子だと感心した。

Fri, 02 Aug 2002

届かない子




ところで、コクニの兄妹は誰もいないのだろうか。
白ママとごはんを食べている姿を見て、ふと思った。
女の子だろうか、男の子だろうか。まだ不明。
台の下の暗がりにフラッシュを放っても、ぴくりともせず座っている。凛としてまるで妖精のようだ。耳が大きくて白い子。まだ手の届かないところにいる子。
コシロの小さいときも、ちらちら見え隠れするばかりで、まるで届かない子だった。

我が家に来ている縞柄の妖精は、物陰から先輩を観察して、げ、げげげ、げげげっと、驚きっぱなしだ。
彼女の不可解は、近寄って仲良くしたい仲間達がなかなか相手にしてくれず、一番近寄ってほしくない私にだっこされたりしてくったりしている姿を見るときピークに達する。

三歩前進、二歩後退。
手が届きそうでとどかない、そばかす。

Thu, 01 Aug 2002

炎暑


あまりの暑さにくらくらする。
クニクニでなくても、頭を振って歩きたくなる。
まさおくんはさっさと食べて涼しいところへ行ってしまい、久しぶりにガオが来ても、騒いでいるのはガオ一人。おとなしい子達はうなり声にたじろいで、外に出たまま入ってこない。
乾いた土の上でごろごろすると、黒猫はたちまち砂まみれ。
昨日なんか、そんな調子でゴロッと倒れていたから、死んでいるのかと思ったよ、黒オジ。
ノコも真似して真っ黒け(砂まみれ)だったね。
今日はいつもの黒猫だ。良かった良かった。
サンタの瞬膜ひっこまないね。
ヨーコちゃん、片目に目やにがたまっているよ。
黒ボス、そんな怖い顔でにらまないで。
鈴・・・痩せたね、だいじょうぶ?
一ちゃんミルクまだあるよ。
なんてなことを、炎暑の朝、集まった面々をみながらつぶやいてきた。声も出ない暑さだった。

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河原猫の日記



    
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