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Fri, 01 Nov 2002

無病息災


猫たちが高い所にのぼるのが好きなので、我が家では、猫タワーなど専用猫台の他、冷蔵庫、食器棚、本棚、箪笥、家にあるほとんどの箱ものの上は猫の場所になっている。アケビの籠やインドネシアの籠や、いろいろな籠に柔らかい布を敷いて寝心地の良い猫ベッドを拵えてきた。特に誰の専用でもなく思い思いに入っているのだけれど、時々それぞれの「虫の居所」で追い出しの掛け合いもある。
家の中で考えられる“猫にとって危険な事態や事故”には注意を払って暮らしてきたつもりだったのに、今回のマルちゃんの裂傷は、どうやら籐かごの編み込みからはずれた部分が原因らしく思われてきた。落ちた籠は堅めの蔓で編まれていて、材料の端は切り口が斜めになっていた。この危険性を見逃して置いていた私の責任だ。
寝ていたマルちゃんにヒヨシが襲いかかってもみ合った後、籠ごと墜落したのかもしれないし、先に入っていたクンちゃんにマルが追い出し掛けて、落ちる籠でマルちゃんが怪我をしたのかもしれないし、いずれにしても、彼女が怪我をした火曜日の部屋の荒れ具合はかなりのものだった。口の中を何針も縫うひどい傷だったので、退院後全く飲めず食えずで、見ている私にも辛い日々だ。今日点滴と消毒に行ってきた。

弟も、私も、小さい頃顔に怪我をしたことがある。弟は目の下を道路の縁石にぶつけて切った。私は玄関の上がり框に躓いておでこを切った。両親はうろたえ、あわてふためいて、病院へ走った。フラッシュバックする。
猫たちに怪我をさせないように暮らすのは至難の業だと思う。
外にさえ出さなければ生涯安全、ではない。
心配は尽きない。

わたしのばあい、心配する家族といえば家に5匹、河原に40超のモノ言わぬ猫たちだ。
痛いも辛いも、その原因についても
わからない分だけ
はらはら、はらはらと気を揉む。

Thu, 31 Oct 2002

ひなたぼっこ


朝夕の冷え込みが少しずつ身に浸みるようになった。

河原に着いたときも出るときも、原っぱの日だまりに集まった猫たちが、ねじれたロープの切れ端みたいに思い思いの格好で日光浴をしているのが、ほんのこの一瞬至福感に包まれ満ち足りた空気を立ち上らせていて、眺めるだけで温かい。

「ミラノの奇跡」という古いイタリア映画、寒い野外に小屋掛けして生きる貧しい人たちが、雲間から差し込む光の中で足踏みするシーンがある。雲が流れて日だまりの位置が変わると、みんなで走っていく。押し出された人が必死で入っていく。何か強烈なおかしみと哀しさとで掻きむしられ、幸福について考えた記憶がある。猫たちへの「おはよう」と、この映画の主人公である「トト」という天真爛漫な青年が明るく連発する「ボンジョルノ」は、わたし的には重なっている。

河原の猫たちのひなたぼっこは芸術的だ。

最近やってきたキジ猫「コキジ」とノコちゃんが、杭で遊んでいる。ノコちゃんは先輩達に可愛がられ、後輩の面倒見も上手。河原猫の次代を担うまとめ役になるのかも。


Wed, 30 Oct 2002

ガンバレ白猫


数年前の河原には白猫がいっぱいだった。白猫は神様のお使い、とかいわれて、華々しく脚光を浴びることができるのに、それでなくとも神々しい白猫に、目の青い子や金目銀目なんかいたりすると美しさに唸ってしまうのだけれど、ノラをやっていると、汚れや衰えが他の柄の子達よりいっそう目立って痛ましく、哀れだ。

まさおくんは未だに触れない猫だけど、何かの拍子でタッチはできる。人間が嫌いなわりには、いつも私のそばにいる。
コマツのおじさんが通ってきていたころも、ずっとうしろに座っていた。どうやら彼は、人間の背後にじっと潜んですることを眺めているのが好きらしい。
クニクニ、コクニ、白ママ、ミルク、クニクニモドキ、考えてみたら白猫族で人懐っこい子は誰もいなかった。

ふけ顔になってきたコシロを見て突然エールを送りたくなった。

ガンバレ シロネコ!!!



Tue, 29 Oct 2002

毛虫


チャドクガの幼虫(毛虫)は、春と秋、年に二回発生する。主にお茶の木やサザンカ、椿の葉の裏に付くはずなのに、なぜか猫舎を構えている竹藪の笹に異常発生してしまった。小さな毛虫一匹に毛針が5万本とも言われ、肌にふれるとアレルギー皮膚炎を起こす。
皮膚科のお医者さまの推論によると、「蛾になるとき脱ぎ捨てた衣の毛針が風に飛んで、洗濯物についたためだろう」というのだが、ひどい状態になった事がある。ずいぶん前のこと。そして次は、正真正銘この毛虫に触れたあと襲われた激しい「かゆみ」も記憶に生々しくあって、とても恐い。
猫だけ見てあたふた入っていくと、どこに付いてしまうかわからないので、竹藪入り口でちょっと止まり、空間に目をこらして、ぶら下がっているのがいないかどうか確認する必要がある。

付いた枝や葉っぱを焼いてしまうのが一番らしいけど、とりあえず今日の所は、時間のあった友人が日中来てくれて、毛虫の葉っぱを集めて竹藪の外にポイしてくれたそうだ。

あきらめ顔のお母さんを原っぱにぽつんと残し、甘え足りない小夏の追撃を振り切って、自転車をこぎ出す。
秋が深まったと思ったら、寒波のすじ雲がやってきて、もう冬の足音が・・・なんて言っている。
ため息が出る。なんやらかんやら切ない。

おまけに夜、我が家の三毛猫「まる」ちゃんの口が裂けていて、病院へ走った。どうしてこうなったのか原因不明。思った以上に大きな傷で、明日「麻酔&縫合手術」となった。
切ない。

本日の写真は、不明者リスト入りした「鈴子」
ちゃんと出てきて、どうしてこられなくなったのか聞かせてほしいよ。

Mon, 28 Oct 2002

クロ&スズメ




今夜のテレビ、猛禽類「ハヤブサ」のドキュメンタリーをやっていて、ソファーでころがっていたクロちゃんが、いつのまにか目を輝かせてかぶりつき状態で見ている。時々身を乗り出して、青空を飛ぶ鳥にねらいを定め、手を伸ばしてぺっと押さえている。
ずっと憂鬱でいたので、おバカなクロちゃんに笑わされて一息ついた。

河川敷の猫原っぱが突然黄色くなった。
紅葉したわけではない。「除草剤」だ。
何のために撒くのだろう。
草刈りその後、少しずつまた吹き出てきた草を刈っていたので、
力ががくっと抜けた。悲しい。
朝露で濡れた原っぱのあちこちに、食後の猫が散っていた。

テレビに夢中だったクロちゃんに、スズメが並んだ。


Sun, 27 Oct 2002

ノーベル河原猫


足下にいた小夏が、垂直ジャンプで立っていた私の胸にしがみついた。
顔の匂いを嗅いで、ごろごろ喉を鳴らして、ベロリンされそうな勢いだ。
クロちゃん以来、こういう「しがみつき猫」は河原に出なかったので驚いた。サビちゃんは誰がいたって自分の道を貫く猫だ。いたい場所に、そうしていたいだけ留まって甘えていく。お母さんは少しデリケイトで、大声で威嚇する子達以上に、甘えん坊が嫌いだ。小夏は静かに食べ、それとなくいるだけなのに、甘えたい気持ちが体中から立ち上っているのだろう。確かにいたはずのお母さん。食べたのか食べなかったのか確認もできないうち、姿を消してしまった。

日曜日、良く晴れて穏やかな一日だった。

ご飯のほかに接点がなく、注意を払うだけの問題もなく、気性も皆目読めない「ごはんねこ」キジオ。つき合いも長く、出席簿の○は数珠繋ぎ。地味で真面目な河原猫だけど、田中さんみたいにある日突然ノーベル賞取って驚かされるかもしれないので、そろそろご紹介だけでも・・・

Sat, 26 Oct 2002

深まる秋




今日も凄い食欲だった。
自然の森の中の秋というのは、冬に備え、生き残りをかけて、動物たちがおおいに食べる季節らしい。食べることに情熱のないものは、それが自分にとって“最後の”秋になるのを知っていて、あくせくせずにのんびりゆったり過ごすそうだ。

河原で食べることに意欲のない子はいない。
みんな、春まで生き延びる気迫で食べていく。

まさおくんが私のリュックに頭から潜り込んで、体全部どうにか納めてもぞもぞやっているうちに、リュックごと落ちた。
成り行きを見ていて目が点になる。
サビちゃんがそばにいて、出席簿に42個の○をつける間、あっかんべぇでのぞき込み、私の食事も至近距離で観察し、下ろしても下ろしても膝に上がってきた。寒かったからね。

本日の写真、木登りのガチャ。そばにヨーコママまで登っていて、「ぱちり」。

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河原猫の日記



    
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