Sun, 07 Dec 2003

モグラ




洗い物に行くときは、猫たちがいっぱい原っぱに出て、食後の身繕い&顔洗いにいそしんでいた。お日様がまぶしい日曜日だ。日が陰るとひんやりする。侮れない。
ギコギコ井戸から戻ると、誰もいない。
土手の上からお父さんが「みんな逃げられちゃったね」と言うのが聞こえた。子どもが来たのだと思った。
猫たちの食器を整理していると、また三々五々出ていった猫たちが、どどどっと駆け込んできた。
手にしていたものを捨てて飛び出した。
男の子が竹の棒を振り回して、猫たちが逃げ込んだ竹藪入口まで来ていた。
渾身の力を振り絞って怒った。
なぜ猫を苛めるの。
知らない人が棒を振り回して追いかけてきたらどんなに恐いか。
という意味のことを、一気に、大きな声で、言い切った。
お父さんが慌てて後からやってきて、私たちは猫が好きなんです、子どもはただ近寄って触りたかったのです、と、かばった。男の子は私の気迫に固まってしまい、オイオイ泣き出した。
お父さんが、猫のお家を見せてもらおうと、泣きやまない子どもに提案したので、案内した。大きく見えたけど小学校一年生だそうだ。
お父さんと子どもに猫舎とエサ場を見せながら話した。
黒長や兄ちゃんが私たち3人にまとわりついて、
男の子にも撫でさせてくれた。

何もしないと猫たちはネ、自分からこうやって来てくれるんだよ、おばちゃんはね、猫を守ってあげたかったの、
猫を苛める人がいっぱいいるからなの、
怖い思いをさせてゴメンね、
あんまり泣きやまないので、こちらまで泣きたくなってしまった。
実際涙が出て、鼻水まで出てきた。
近所なのでまた猫を見に来ます、エサ持って来ます、
そういって親子は帰っていった。
やれやれ、
人を叱るというのはなかなか気骨の折れること。

白ママの耳がただれているのは、どうやらピアスが原因のようだ。捕獲器でないと捕まらない猫さんなので、どうにかしてあげなければと思いながら何もできずにいる。
まだピアスがしっかりついているのは、キジオ君とマダラだけで、あとは皆無くなってしまった。

土手に黒い土盛りがある。
あちこちにある。
モグラが潜り始めているようだ。

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河原猫の日記



    
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