Thu, 06 Nov 2003

人とネコと




本降りだと、ミス河原たちはまず出てこない。
彼らが身を寄せているおじさんの場所は、一見(失礼ながら)「ごみため」であり、大小粗大ゴミをかき分けて入っていった奥に、ブルーシートを木にくくりつけたテントらしきモノが見える。一人入ったらお終いだ。器用な人の住まう小屋は唸ってしまうような工夫の数々が凝らされていたりするのだが、残念ながらそこはまことに粗末で心許ない「ねぐら」であって、猫4匹に快適な寝場所が与えられているようには、どう見ても、思えないのだ。サム君はおじさんと一緒に寝ているらしい。他の子達は粗大ゴミの物陰に身を置いて雨風凌いでいるのかしら、どうしているのかしらと気になる。しかし、手が届かない。
ミミちゃんはホームレスのおじさんの住居跡に潜り込んでいるのだと思っていた。そのおじさんがどこかへ消えてしまうまで、実はそこで飼われていたのだそうだ。河原で暮らす人、当人が、自分ひとりの毎日を繋ぐのでやっとだから、一時気慰みに優しくされて、突如ほっぽり出される事もある。優しさだけでは解決できないことがある。でも、無責任に関わらないで欲しいなどと、言えるだろうか。
終生飼養の責任を果たしてもらえるかどうかなんて判らない状態で関わり、結果的に捨てられるのだから、これまた猫たちには過酷なことだ。どんな人間を捕まえるかで、命の長さが違ってくるのかも知れない。
3匹の母娘猫と、昨年2匹の兄弟猫を不妊手術で預かったおじさんは、そのうちの2匹を行方不明にして失っている。帰ってこなくなったのだからシカタナイ、猫はそうしたものとあきらめ顔だ。発情期に見失わぬようにと、♂だからしなくていいというのを説得したので、「いなくなってしまった」と聞くと複雑な気持ちになる。私は河川敷に住んでいない、ただの通いのエサヤリなので、おじさんより沢山の猫たちを、愛しい猫たちを、見失ってきた。

雨支度で出かけた。
ミス河原ポイントを通過する少し前に雨が弱まり、自転車を止めたら3メンバーが、顔を濡らしながら元気に駈けてきた。

チビ猫Qooちゃん、金ちゃんをしつこくマーク、
で、「あ・・きらわれちゃった・・」

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河原猫の日記



    
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