Mon, 11 Sep 2006

カリカリがいいよ




いつも一番最初に見る子、マダラがいない。
朝方ぴかぴか光った雷と容赦のない豪雨は凄かった。
猫たちはどう凌いだのだろう、怖かったろうと思う。
マダラにはどんなねぐらがあるのだろう。
破れビニールハウスの隅っこの草の中か、
何か薮に転がっている粗大ゴミの下か、
いずれにしても
たいした寝場所を持っているとは思えない。
竹薮とシロママハウス以外には、
なんの寝床も拵えていない。
野球小屋の下の隙間は、雨は凌げるけど土の上。
寝箱に入れない子達は、こんなひどい天気の時どう過ごすのだろう。ひどい天気になるとたちまち、河原の子達は惨めになる。

シンシンブー、白ぶちズーズー、筆、曲がりシッポ、シンクロ、小夏、ハッチ、シロママ、ヨーコママ、トラちゃん、クロスケ、コキジ、ケイちゃん、キジマル、きじお、クマちゃん、洋ちゃんアミちゃん、黒長、ピンちゃん、ミルク、コシロコハチ、ビータン、影丸、サリー、ララ、チビチャトラ。
確認猫数28。
チビチャのおじさんが駐車場の土手に寝そべって、チビチャが「オレのそばにくっついて離れないんだ」と、嬉しそうに言っていた。月曜日は駐車場が閉まっているから、ゴミを処理しに来た車以外は一台もいない。チビチャは、ごはんが来たのに、おじさんに夢中で上がってこない。そのうち思い出してドラム缶へ食べに行くだろう。「犬の餌を持ってきたんだけど」「猫は犬と違うから、犬の餌じゃ駄目よ」と、ゆっくり静かに笑って言った。「そうかい、犬と違うか、じゃあ何がいいかね」「その子はドライが好きなのよ、カリカリがいいと思うよ」「そうかい、じゃあ、今度来るとき、猫のカリカリを持ってこようかな」
首輪の話の時はこちらも焦って早口になり、わけのわからぬ方向に話が放散したので、今日はそんな風に会話した。
下では例の園芸会社の青年たちが、籠から溢れた山盛りのゴミを切り崩して、丁寧に分別して、ふうふう汗をかいていた。カラスに突かれ雷雨に叩かれたゴミは、悪臭を放ち、ドロドロだ。挨拶してから、水場でご一行様に食べさせながら猫たちのお皿を洗った。
小夏がシンクロと一緒に少年探検団みたいに、開いていた車のドアから運転席と助手席を狙って上がり込もうとして、コラっと追い払われた。散乱していたあちこちのゴミを拾って歩き、青年たちの分けたゴミに入れさせてもらった。

ゴミを積み終わって、作業終了の写真を撮り、車に乗って行く前に、一人が、洋ちゃんやアミちゃんやクマちゃん、食べ終わってまったりしていた子達にどどどとお茶目に駆け寄って脅かした。青年は遊んでいるつもりでも、顔が笑っていても、行為そのものは猫にとって脅威である。知らない人間が自分に向かって突進してきたらコワイ。
猫を脅かしちゃ駄目よ、と注意した。
猫缶大8個ごちそう缶3個+現場で追加ごちそう缶5個小8個、ドライ1.5kg、ミルク500ml。

写真 チビチャトラ
「ボクのおじさんは 変なおじさんだけど
ボクだけのおじさんだから、
いくらでもそばで見てていいんだ。
観察のし甲斐があって楽しいんだ。
駄目?」

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