Thu, 24 Jul 2008

骨肉腫の猫



強い意志を感じる目

生きようとする目

がんばれサビちゃん

預かっていただいている黒白仔猫を見に行くと
Uさんちに骨肉腫の猫がいた。
どこかで外猫として長い間世話をされ、
いろいろな人にかわいがられたサビ猫で
大変人なつっこく、おとなしく、穏やかな子だ。
最初は、誰か悪い人に蹴られて顔が腫れたと、みんなでそう言い合ったらしい。
なのにだれも病院へ連れて行かなかった。
あごが崩れ、顔がゆがんで腫れ上がっても、治療をせず、
遂に飲むことも食べることもできなくなってUさんに連絡が来た。
6年前に不妊手術で預かった子だったそうだ。
安楽死処分してもらうか、保健所に連れて行くかしかないと相談され、
怒ったUさんがそのまま家に連れて帰った。
骨肉腫のあごを手術で取り除いても
もはや完治の可能性はないと診断された。
鼻から胃へ直接流動食を注入する処置を受けて、
サビ猫はケージの中でカラーをつけ、鼻からチューブを出したまま
暮らしている。おそらく持って一年、、生涯このチューブからの給餌になるとのこと。
患部より出る粘液や血に汚れはしても、
ほんとうに性格のよい子で、辛そうにも見えず、
ふさぎ込みもせず、人を求め、人を信じ、
お腹を満たしてくれる食事を待っている。

顔やカラーを拭いてやると、気持ちよさそうに目を細めて
あーあーかわいい声で鳴いた。
ケアーが大変でもうできないと思ったら、
いつでも安楽死の処置はすると先生に言っていただいたけれど
どう思う? わたしはとうていこの子をそのようにすべきとは思えないのよ・・
Uさんが切なそうに言うとおり、全くその通り、
サビ猫はとてもしっかりと生きていた。
客観的な悲惨さはさておき、痛まぬはずはない病を抱えていても
こんなに明るい心持ちで生きられること自体が、奇跡に思えた。
投薬と流動食と治療費の負担は現在全てUさん一人にかぶさっていて
見捨てた人たちは、この子がこうして生きているのさえ知らない。
信じがたいことだけど、
病気になった飼い犬や飼い猫を、面倒くさくなって捨てる人がいることを思うと
このサビ猫をかわいがっていた人たちが処分しか考えていない非情さに
腹を立てても無駄に思う。
引き受けたUさんの気持ちを思うと、胸が熱くなった。
こうして書いている今も、涙が止まらない。

また行って、あの子の顔を拭いてあげよう。

花子、ハッチ、シロママ、ズーズー、トラぴんクロスケ、キジ丸、コハチ、ヨーコママ、
ブー、ケイちゃん、とっと。
確認猫数13。
ハッチはちゃんと食べてくれたけれど、食前食後、ガオの道の真ん中で
どきっとする格好で横になっていた。
自転車を押して横を過ぎようとしても、少し見ただけで動かず。
慌てて「ハッチや、大丈夫?」と声をかけたら、
またごはんと思ったらしく藪にスタンバイした。

好きなとき 好きなように 転がれるしあわせ 暑い毎日なればこそ
「あ、ごめん、ちょっとびっくりした?」

Comments


yasu wrote:
Uさんの心に打たれます。私も、エイズでガンの子を迎えようとしています。今から、終末のことを考えねばならない苦しい立場です。たとえ、その日数がどれほどであろうと、Uさんところのサビちゃんのように、人を信頼し満ち足りた表情が出来る時間を持つ事が出来るようになれば、猫にとっては、大満足であるだろうと思います。なるべく、サビちゃんが現在の満足な生活が長く続く事と、自然に旅立って行けることをお祈りします。
2008/07/25 02:25:45

ヒロシ wrote:
この健気なサビ猫さんが、一日でも長く健やかな日々を過ごせますように。

身勝手で醜い人間が多い中、

ひよしまるさんやUさんの様な方が居て下さるのが救いです。
2008/07/25 02:29:51

りそ wrote:
サビ猫さん、もっと早くに病院に連れて行くことが出来ていたなら...。人なつこい猫なら、捕まえることも簡単でしたでしょうに。たくさんの人にかわいがられていたのなら、そのうちの誰か一人でも、病院に連れて行ってあげていたなら、と悔やまれます。
それでも純粋に、明るくまっすぐ生きていこうとする猫に対して、尊敬の念さえ抱きます。
Uさんのようなすばらしい方に出会えてよかったね。余生は、偽りのない愛情で満たされた穏やかな時間になるでしょうね。Uさん、本当にありがとうございます。
ひよしまるさんもだいぶショックを受けられたようですが、どうぞお力をだしてください。
それにしても、ハッチは心配ですね。道の真ん中で寝っ転がるなんて...。ハラハラします。病気に負けずに早く元気になってほしいです。
そして河原猫のみんなも暑さにまけずがんばって!
ひよしまるさんもがんばってください。心から応援しています。
2008/07/25 07:42:15

すみれ wrote:
わたしはとても弱い心なので
Uさんのようにできるかどうか
自信はまったくありません。
でもそんな時には
Uさんやひよしまるくんたちのことを思って
ふんばらなくちゃね
2008/07/25 09:54:11

猫屋敷と太陽のママ wrote:
看病を終えた時、Uさんの心にたくさんのものが残るはずです。最初は心を許してくれなかった野良猫の子が、病気をきっかけに甘えてくれて、自分も出来ないと思っていた事が出来るようになる。
亡くなったくまちゃんのおかげで、素人の私が点滴が上手に出来るようになりました。口の中が貧血で真白になって、よだれも出ているのに甘えてくれて、必死に食べている。私だったら、気丈に振舞えるだろうか。Uさんや、ひよしまるさんのようにできないかも、、と思っているかもしれませんが、きっと出来ると思います。多分、放っておく事は出来ない人達だと思うからです。サビ猫ちゃん、今はきっと幸せですよね。Uさんの気持ちは、きっとサビ猫ちゃんに届いています。明日はくまちゃんのお葬式です。まだ涙は枯れませんが、ここに来ると、みなさんの頑張りに心を打たれます。また頑張ろうと思います。
2008/07/25 11:46:34

シマクロクマ wrote:
健気な・・・本当に健気なサビ猫ちゃん・・・
Uさんに出逢えてどんなに感謝していることでしょうか!Uさんほんとうにありがとうございます。
Uさん ひよし丸くんさんの 私は足元に及ばない弱い人間です・・でも私もがんばらなくちゃ!
2008/07/25 13:22:09

竜田姫 wrote:
かわいがるだけかわいがって病気になったら安楽死か保健所ですか・・・こんなときほど人間という生き物に絶望感を感じてしまいます。
それでもUさんやひよしまるさんのような方がおられるから、救われる・・・。
サビ猫さんの残された日々は少ないでしょうが、サビ猫さんにとって今が一番幸せだと思います。
どうか安らかな日々が一日でも長く続きますように。
私も心弱い人間ですが、こちらのサイトで勇気を貰って頑張ります。
2008/07/26 00:25:54

taki wrote:
三年程前に近所の人が「何日か前から、片目が飛び出している猫が居るんだけれど、飼ってもらえませんか」と来た事があります。あまりに唐突な話であきれたものの、放っておく事も出来ず、見に行ってみると、事故に遭ったというよりは、病気でその様な悲惨な外観になっているようでした。何人もの人が何日も前から見ていたのに、何にもせずにいた事に腹が立って、半ば強引に車を出させて動物病院に向かいました。やはり腫瘍に圧されて眼球が今にも落ちそうになっているとの事。猫エイズも判明、残念ながら全身状態があまりにも悪く、外科的な治療を施す前に死んでしまいました。それでもほんの数日かもしれませんが、きれいなタオルの上で、少しは安心して眠れたかもしれないと、自分を無理に納得させました。お金を払えばそのまま病院葬も出来たのですが、それまでの事を思うと何だか可哀そうで、連れ帰って庭の葡萄の木の下に埋めました。たまたま道路で見つけた、まだ一か月ほどの仔猫の亡き骸と一緒に。元気なら、グレーでフワフワの立派な洋種の猫だったろうに。
2008/07/26 19:09:27

ちよまる wrote:
「生きようとしている目」「強い意思」
ガツンと頭を殴られたような気がしました。
自分はこんな必死に、しかし毅然として生きているだろうか。
我々人間はあまりにも「いのち」を安易に捉えていないか。
この眼をみたら確かに安楽死は選べません。
Uさん、感謝します。そして尊敬します。
この子の存在を私たちに知らせてくださった、ひよしまるくんさんにも心から感謝します。
そしてさびちゃん。ありがとう。すごい贈り物をもらったよ。
私も負けずに生きるよ!
2008/07/28 01:44:03

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