Fri, 04 Jul 2008

ぴんちゃん河原へ帰る

昨日は風が強く吹いて窓ガラスがガタガタ鳴った。
今朝夜明け前に雷が鳴った。雨も随分降ったようだ。
起きたときにはすっかり上がって晴れ間も見え
一日中暑さに唸った。
夕方仕事を終えて河原セットを取りに戻る。
日射しは明るく輝いているのに
ピンちゃんは変わらず薄暗い隙間にもぐったまま
それはそれは悲しそうに、声をくぐもらせて泣く。
毎日毎日泣き続け、
新しい暮らしへ誘うべく懇々と繰り返した猫撫で声の説得も、
こら、泣くなピン、しっかりせよ、大丈夫かといった大きな声での激励も
とろけそうな本マグロの刺身も
とっておきのおもちゃも、
河原を恋しがるぴんちゃんの気持ちを変える力にならず。
それどころか、いっそう頑なに潜り、鼻をすする音だけ日増しに大きくなるばかり。
朝夕差し入れるごはんに条件反射でツツと進んで向かいかけ、
上目遣いに上からのぞき込む私を見上げ、
この人さらい、ヒトデナシ、こんな目に遭わせて一体どうしようってんだ、
ばっきゃろー、河原へ返せ・・と、
恨み辛みを言い尽くしてからでないと食べ始められない。
しばらくして見に行くと器はきれいに空になり、奥に引っ込んで気配を消している。
5月16日保護以来、幸せそうな顔を一度も見ていない。


意を決して暗がりからピンちゃんを掻き出した。家に来て初めて走った。
悲痛な悲鳴を上げながら逃げまどうのを、追いかけ、遂に押し入れに追い詰めた。
組み立てたケージと共ににじり寄り、背中に手を伸ばす。
攻撃はしてこなかった。ただ怖くておんおん泣いた。
しばらく撫でた後、一気にケージへ入れた。5時半河原へ出発。

河原へ着くまで泣いていたように思う。
後ろに積んだピンちゃんに何度も声をかけて励ました。

コシロはもういないのに・・
猫舎も無いのに・・
ピンちゃんが不憫で胸が詰まった。
  

材木置き場で解放。
クロスケの横でオンオン泣きわめき、
高みから目を点にして見ていたトラ地蔵様とは挨拶もせず、
竹薮への道を、まっしぐらに進んで行く。
キジ丸はピンちゃんを見て、向きを変えて戻っていった。
竹薮へ入ると、変わった様子に戸惑いながら、しばらくウロウロしていた。
ピンちゃんがイヤで竹薮に寄りつかなかったわけではないだろうに
コハチがうろたえた。
周りにいた猫たちはまるで目に入らぬ様子で何かをを捜していた。
一皿進めると、条件反射で身をかがめ一口二口食べたけれど、
また落ち着かぬ様子で歩き回った。

竹薮にブーが来て、ピンちゃんが襲われたらどうしようか焦っているうち
ピンちゃんが見えなくなった。
多分、原っぱの隅の倒れ小屋から、向こうの畑へ
コシロコシロ、コシロコシロ、出てきておくれよコシロコシロ
探すだろう。やがて探し疲れ、何か他のことが思い浮かぶまで
頭の中はいっぱいだろう。

ピンちゃんが生きている限り、一緒に生きるつもりだ。
責任は取るつもりだ。
お日様と河原を返しても、コシロだけは返してあげられなかった。

珍しいことに、竹薮のテーブルの上にハッチが来ていて
ヨーコママもズーズーもいた。
みんなどうか、傷心のピンちゃんを
あたたかく迎えてあげてくださいね。
そういう気持ちでみんなを一通り見回して、今日の世話を終えてきた。

また雷が空を走り、夜空を切り裂いていた。

花子、トラ地蔵様、シロママ、よーこまま、ハッチ、クロスケ、キジ丸。
ミルク、ズーズー、コハチ、ブー、ビータン、とっと。
河原へ戻ったピンちゃん。
確認猫数14。

対岸の二人より電話あり。
3匹を引き受ける事にした。火曜日に引っ越していくようなので
日曜日に応援を頼んで迎えに行かなければ。

Comments


すみれ wrote:
かける言葉が見つからないけど

ぴんちゃん、ひよしまるくん、
体に気をつけてね.
2008/07/05 12:03:36

leo wrote:
ピンちゃん、ついに河原に復活か~。
それがピンちゃんの選んだ道なら、そうさせてあげるのが幸せなのでしょうね。
がんばれピンちゃん。河原でコシロの魂と再会できるといいね。

ところでヒヨシ君の足の調子はいかがですか。7月4日はお誕生日だったんですよね。(どこかの国の独立記念日と同じなので印象に残って覚えてました。)ハッピーバースデー ヒヨシ君。いつまでも元気で、あまりひよしまるくんさんを困らせないようにね。
2008/07/05 12:38:41

yasu wrote:
ピンちゃんとコシロの絆の深さは、兄弟のサンちゃんより深いのかな。コシロの決して姿を見る事のない河原でのピンちゃんの傷心は癒えるのだろうか。
眠っている時は、コシロが傍で居る夢を見て寝言を言うだろう。夢の中の二人は若帰った姿で河原を闊歩しているのだろう。チーコもサンタも一緒だろう。走って、走って輝きと明るさを取り戻して欲しいです。生粋の河原っ子として力強く生きて欲しいです。魔界の彼方の猫舎の上でコシロと仲良くしていた時の写真を見ているよ。ガンバレ、ピンちゃん。河原の星よ、また会いに行くよ。
2008/07/05 14:06:06

taki wrote:
(河原猫の日記)...昨夏、初めてここを訪れてから一年、長い長い歴史のほんの少しの事しか知らないけれど、ひよしまるくんが真正面から、そして誠実に猫たちに向き合っている事だけは知っている。ひよしまるくんが笑顔になれる事、小さい事でもいい、ひとつでもふたつでも起こりますように!
2008/07/05 15:42:07

ちよまる wrote:
ピンちゃんコシロちゃん。強い絆が羨ましい。きっとコシロちゃんがそばにきてくれますよ。たとえ姿は見えなくても。
私も人なれした野良さんを引き取ろうかどうか悩んでいます。都会のとある神社に住みついていてそれなりに生きている。常に人や車に警戒しているのですが猫好きには甘えてくれます。6歳くらいのメスです。安全の変わりに今の自由を奪う。それが幸せなのか、自分でわかりません。
2008/07/05 17:57:20

れお wrote:
ぴんちゃん、やはりれんげ草でしたか。

コシロの居なくなった今、ピンちゃんには安全な家の中でやんちゃな王子様(って歳でもないですが、ぴんちゃんはいくつになっても子供らしい感じで)になってくれればと思っていましたが、なかなかヒトの思惑通りには行かないものですね。

それにしても、ブー君、、、
早くつかまってあげておくれ~。
2008/07/05 19:36:00

寝子 wrote:
コシロちゃんもいない河原へピンちゃんをもどす時のひよしまるさんのお気持ち、どんなにおつらいことでしょう。
でも、一度外に戻しても、またご縁があれば家にくる子もいますよね。
私も悩んだ末、外に戻したにゃんこを、8年後に再保護して家猫にしています。その間にエイズキャリアになってしまいましたが、8年前とは別猫のような室内暮らしへのなじみっぷりに驚いています。(最近は動物の出てくるテレビ番組が気に入っているようです。)
外にいても家にいても、「よし、この猫達はとことん引き受けたわっ」という、いつものお気持ちがあれば、時間が味方してくれることもあるかと思います。
ピンちゃん、今夜は久しぶりの夜風にあたって、世間の風にもあたって、いろいろ感じていることでしょう。
大人猫3匹は、ズシンときますねぇ。。。いつまで猫を拾い続けたら、この世はかわるのかと思うこともありますけど、きっと良い方へ変わっているのだと思いたいです。
さてと、私もこれから里親募集です。この時期、激戦ですが、ひよしまるさんとこ里親募集猫ちゃん達にも良いおうちがみつかりますように!
2008/07/05 21:19:27

chaco wrote:
ひよしまるくん様、皆様、寝子様…いつも拝見させて頂いてます。『喜びも悲しみも幾年月』ではありませんが、『…いつまで猫を拾い続けたら…』の言葉に深い同意を致しました。定員オーバー2=^_^=のマンションでは…、どうにもなりませんでした。
今、4=^_^=目のミュウは、お目目が見えません。
避妊手術の時にも診て頂いたのですが・・・。
でも、転居先でも、先住のお姉様、お兄様、小さい兄様に、何の遅れをとることもなく、常に「ご飯一番のり」です。『きっと良い方向へ変わってきているのだと思いたいです。』のお言葉にも感謝です。
ひよしまるクン様、貴女の、優しさ、温かさ、潔さ
…少しでも見習いたいなと、いつも思っています。
ご自愛下さいね。
2008/07/05 23:11:25

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