Wed, 21 May 2008

冷たいコシロ

河原の猫たちの所へ通い始めた頃は
どの猫も不妊手術などされていなくて
積まれた材木の隙間や、畑の農具置き小屋や
ホームレスの人たちの小屋の周りや小屋の下や
粗大ゴミの物陰で、仔猫を産んだ母猫たちがひっそりと、
それぞれ懸命に子育てをしていた。
母猫たちも捨てられた猫だったり、その子孫だったり・・
人間にはさんざんな目に遭ってきたから警戒心が強く
滅多なことでは近寄らない。
餌やりに来る人が置いていくごはんだけを頼っていた。
自転車通勤で土手の道を走りながら、
そこで生まれて消えた沢山の仔猫が
束の間、母猫のそばで跳ねるのを見た。

あ、こねこだ

そう思っただけで終わっていて
その後記録してきた河原猫たちのだれかと
あの仔猫たちとが関連づけられるほどの記憶ではない。

フジコは特別人慣れした母猫で、黒白3兄姉(クロちゃん、兄ちゃん、チーコ)引き連れて
私に寄りかかってきた。3兄姉の後にすぐ産んだ仔猫の生き残りに
おっぱいを飲ませながらまた、次の子を身ごもっていた。
2000年の7月、フジコを手術に運んで最後の出産を食い止めたのが最初の一歩だ。
人に慣れていない猫たちの手術を、一体どう進めていくか
無知な私には見当もつかず、いろいろな人の知恵と力を借り
翌春の仔猫ラッシュを食い止めるべく、冬に16匹の手術をした。
河原猫の顔ぶれも、全部把握しきれずにいた頃のことだ。
このとき手術できなかったのが、ヨーコママ、洋ちゃん、シロママ、
ミルク、まっちゃん、ピンちゃんたちの母黒猫だった。
チュンチュンが生まれ、ピンちゃんたち兄姉が生まれ、コシロの兄姉が生まれてきた。
シロママは、2001年の夏、原っぱの隅にあった倒れ小屋の裏側の隙間で
小さなコシロたちを抱いていた。
ピンちゃん兄姉が竹薮デビューした少し後のことだったように思う。
シロママがなぜミーシャを猫舎へ置いていったのか分からない。
生まれた子全部を育てきれないと思ってかどうか
2匹は私に託し、コシロコハチだけ手元に残した。


40~50匹はいた河原の猫たちの中で、
生年と母猫(血縁関係)がはっきり分かっている子は少ない。
ピンちゃんたちの母猫はふっつり消えたので、親離れ子離れしても
同じ場所で生きた親子はなお少ない。

コシロコハチ兄姉とシロママは特別だった。

昨日私から逃げて隠れたコシロが、猫舎の中で息絶えていた。

夕方、絶対いるはずと思い、猫舎の寝箱を外に出しながら見つけた。
午前中Oさんが探した時はコシロを見つけられず、コハチが近くの寝箱から飛び出して行くのを見たそうだ。
シロママとコハチが、死にゆくコシロをそっと見守ったのだろう。
今日のシロママはやたら鳴いてごはんの催促をしたらしい。
それはきっと、あそこで亡くなっている私のこどもを
なんとかしてくださいとわたしたちに訴えていたのだ。
ピンちゃんと引き離したのがかわいそうでならなかった。


5月16日 ピンちゃんを保護した日のコシロ そんなに悪かったのだね

T氏、M夫妻、Oさん・・みんなでコシロを囲んで涙を流し、
安らかにと言葉をかけて撫で
原っぱの花を摘み、
チーコとサンタのそばへ埋葬して送った。
今日はコキジの四十九日だった。
ゴロママがコキジに届けてくれた花を半分コシロに分けていただいた。

チーコとサンタとコシロ チーコのそばにいつも付き従っていた二人

ピンちゃんを迎えに行った。
コシロを病院へ運ぶつもりが、こんなことになり
ピンちゃんをどうしたらいいのか途方に暮れてしまった。
結論は出ない。

後ろが”そばかす”時代のチュンチュン 手前ピンちゃん
うちの猫たちには苦労をかけるけれど、硬くなっているピンちゃんに胸は痛むけれど、
チュンチュンとピンちゃんは幼なじみ旧知の仲、クロちゃんだってずいぶん一緒に遊んだし、ガオばあさまも小夏も、いじめられたけど河原で一緒に生きてきた仲間、さしあたって私のそばへ置くほか無いように思われる。
慌ててリリースする理由もない。コシロが死んでしまった。
7年に満たない生涯を、遂に人に心許すことなく、仲間と共に河原に生きたコシロが消えた。

ピンちゃんは中ケージの中で一言も発せず、
ここはどこかしらこれからどうなるのかしら
わからないからじっとしている。
コシロはもうどこにだって飛んでいける。
どうかピンちゃんをはげましておくれ。
元気で生きていけるようにピンちゃんを助けておくれ。
深夜、サークルケージ組み立て開始。
午前4時。
河原の猫舎式段ボール寝箱と砂トイレを入れたサークルに、やっとピンちゃんを移した。

Comments


ヒロシ wrote:
残念です・・・
シロママとコハチが最期を看取ってあげたはず。
肉親だもの。

3月25日の竹藪で黄昏ながら、ピンちゃんがコシロを励ましている二人の後姿が一番好きな写真でした。

コシロ、天国でピンちゃんを、河原の仲間を見守って!

合掌。
2008/05/22 05:24:55

yasu wrote:
コシロ、河原で家族と最後の一夜を過ごしたのだね。ピンちゃんがいなかったのは淋しかっただろうけど、ピンちゃんは元気で大丈夫なのだ。まだまだ、河原に残って居る仲間達を守ってあげて欲しいよ。コキジに一番最初に会いに行く事になったね。魔界の猫舎の上でピンちゃんと仲良く日向ぼっこをしていたのを覚えているよ。親友ロボちゃんにもよろしく。チーコもいるし、河原でずうっと頑張った君だから、皆に話をすることがいっぱいあるね。
コシロも河原の勇者だったね。おやすみ,コシロ。
2008/05/22 06:54:09

ひでほ wrote:
コシロの死に悲しくなり、涙がでました。御冥福を祈ります。ひでほ
2008/05/22 08:34:29

デヴィママ wrote:
こんな展開になるとは・・

外猫が人馴れすると「コキジ」のような事になる心配。
外猫が人に馴れなければ「コシロ」のように助けることができないジレンマ。

どちらも辛過ぎますね・・
コシロ、ロボちゃんに呼ばれた?
ゆっくりおやすみ・・・

ひよしまるくんさん、大丈夫?
「ふぁいと!」です
2008/05/22 08:56:31

ちゅう wrote:
コシロ・・・
眠れなくて2002年の日記を読んでいました。
それぞれが 元気に飛び跳ねていたり
困ってたひよしまるくんさんがいました。
コシロも。洋ちゃんも。みんな。

泣きながらケージを組み立てているひよしまるくんさん。
大事に大事にしていた子たちが去っていくことに
心が壊れそうでしょう。
すこしだけ空をみあげてくださいね。
2008/05/22 09:23:57

んー wrote:
あっぱれコシロ。
それでいいのだ。
猫には猫の生きる道がある。
私たちができるのはほんの少しの手助けだけ。
永久に幸あれと祈ります。
2008/05/22 09:33:02

leo wrote:
神様のお使いといわれる白猫のコシロ。神様がもうおそばにおきたいと、雨も風も病気もなく悪い人間もいない世界に呼んであげたいと思われたのでしょうか。コシロ、安らかに眠ってください。

外暮らしの猫が、人間のくれる餌に頼っても最後は人の目の届かぬ場所で静かに迎えようするのは珍しくありません。でもコシロは竹薮の寝箱で旅立ちました。コシロの前にも、ピーコ、まさお君、ロボちゃんなど猫舎を最後の地に選びました。それは、ひよしまるくんが何年も一生懸命守ってきた竹薮が彼らにとって最も安心できる「家」だったからなのではないでしょうか。ご心痛はお察ししますが、出来る限りのことはしてあげたのだということも忘れず、残った猫達のためにさらなる一歩を踏み出されますよう。
2008/05/22 10:08:45

tad wrote:
ゴハンはもらえども、体調が悪くとも、
決して人には頼らない
ひよしまるさんの力が及ばなかったのでも、
ぴんちゃんがいなくなったからでもなく、
コシロは自分の命数を使い果たしたのだと
そう思います
人が猫にはとても及ばない、と思う部分をコシロに見た気がします

コシロはもうどこへだって飛んでいけるという言葉に
涙がぼろぼろこぼれますが、
頭を垂れず、空を見上げて、ありがとうおつかれさまと言いたいです
2008/05/22 10:10:59

シマクロクマ wrote:
コシロちゃんはシロママ コハチちゃんに見守られて静かに旅立ったのですね・・・・・。
ひよしまるくんさんの 「コシロはもうどこにだって飛んでいける。どうかピンちゃんをはげましておくれ。」・・・
もう 涙 ボロボロです。
コシロちゃん 一生懸命頑張ったね!
お疲れ様・・・。天国でみんなを見守ってくださいね。 合掌。
2008/05/22 12:18:36

ゆたぽん wrote:
タイトルを見ただけで涙がこぼれて胸がザワザワしました
ひよしまるくんさんが頑張った事  でもつかまらなかった・・・・
コシロは自分で猫生を決めてしまったのかな
一生懸命頑張って天国に行ったね
天国からひよしまるくんさんと河原のみんなを見守ってね
お疲れ様。
2008/05/22 13:37:41

みさねこ wrote:
ぎりぎりで間に合って・・・と願っていました。
でもちゃんと寝箱に戻ってそこを永遠の眠りの場にしたんだね。
ひよしまるくんさんが一番最初に見つけてくれるとわかっていたんだね。

河原猫さんたちみんな立派です。
どの子もみんなしっかりと自分の生き方を通しました。
コシロちゃん、あなたのことも忘れないよ。
これからは地上の猫さんたちを見守ると同時に
空にいる猫さんたちにも時々近況を尋ねることにしますね。
安らかに。合掌。
2008/05/22 13:42:39

タッジー wrote:
コシロのご冥福を心から祈ります

河原の皆様、
いつも有難う御座います。

哀しい別れでありますが、
コシロは皆さんの愛情に包まれて沢山の仲間も居て、幸せなニャン生を十分満喫し、
満足して天国に行ったのです。
神様も大切にしてくださいますよ。

コシロちゃんが言葉を話せてたら
「今までたくさんたくさんありがとう♪」って、笑いながら天国に行ったと思います。

皆さんの出来る精一杯の愛情をしっかり受け取っていたから、生きていけたコシロちゃん。
彼が一番分かっている事でしょう。
2008/05/22 14:12:11

mimi wrote:
コシロちゃんの・・ご冥福をお祈りします。
2008/05/22 17:06:50

敦子 wrote:
どこか いつもせつない顔をしていた
コシロちゃん・・・別れはいつも
さみしいよ・・・・。

コシロちゃんのご冥福を心よりお祈りします。
2008/05/22 18:00:27

れお wrote:
コシロ、お疲れ様です、そしてひよしまるさんも。

幸せを掴み旅立つ子がいる一方で、こんな風にはかなくなってしまう子もいる。。致し方ないとはいえ、悲しいことに変りはなく、つらいことです。

あまりご自分を責めずにすごしてくださいますよう。
ピンちゃんにはなんとしても幸運を掴ませてあげたいですね!
2008/05/22 18:49:54

mi wrote:
感慨深いお話です。

たしかに河原で産まれたことと、
生年と母猫までも、人に知られた猫が、
その人に遺骸を託して河原から去っていったとは…

こしろは、よほど、ひよしまるくんと何かの縁があったのでしょう…。

まだ しばらくは落ち着かないことが続くと思いますが、新たな河原との関係を構築できるまで、
頑張りましょう…。 

粗大ゴミの件、了解しました。 
処理代も、いくらか出せます。
ちょうど26日が給料日です。(だんなの(爆))
2008/05/22 20:01:22

rei wrote:
私は、このHPでしか、河原の猫達の事を知りませんが
河原の猫達の死や怪我や病気は、とても辛く思います

ひよしまるさんは、ずっと家族同様に河原の猫達と
生きてきたからどんだけ辛いんだろうと思います
今までの日記を読んでいて涙が沢山出ました

コシロちゃんのご冥福お祈りいたします。
2008/05/22 21:06:48

きらり wrote:
コシロの冥福をお祈りします。
外ネコさんの誇りをもって神様のもとへたびだったとおもいます。
こんなに頑張って生き抜いたのだから、胸を張って
天国の門を通てください。
7年に満たない猫生だけど、外の生活で7年は寿命の
長いほうです。これも、みなさんの愛情のおかげでしょう。びんちゃんのことよろしくお願いします。
2008/05/22 23:39:28

猫屋敷と太陽のママ wrote:
写真はコシロちゃんの子猫時代でしょうか?本当に天使のようでしたね。白い猫は、どことなく儚げで、神様の使いのように見えます。どんなに懐かなくても、コシロにとってはひよしまるさんが帰る場所、河原がふるさとなんだと思います。
 
2008/05/23 00:34:20

いけみ wrote:
コシロくん、残念でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。
消息不明で別れてしまう猫が多い中で、私なら
亡骸を残してくれただけでもありがたいと思います。
涙が出て仕方ないけれど、それでもお別れができただけでも
幸せだと思うようにしています。
ひよしまるくんさん、お力を落とさぬように。
応援しています。
2008/05/23 00:38:20

tapirs wrote:
一度ビンちゃんを拝見しました。河原を駆け巡け、まるでクーガのようにしなやかな体躯で、オーラを感じたのを覚えています。その時コシロは一緒ではなかったけど、これまで一緒に無我夢中で駆け回っていたのでしょうね。病名などわからずとも、私達も最後のときが近いのはわかるのでしょう。
コシロは最後に、雨の中を自分の意思で駆け抜けたのだと思います。ビンちゃんと離したせいではありません。
「苦しんだ古い体を脱ぎ捨てて、新しい世界に旅立つのなら喜んで送り出してあげたい」、私が弱音をはいたときに、私より何百倍も大変なひよしまるくんさんが下さった言葉です。ブログに溢れる沢山の思い出は、河原猫ちゃん達があなたをどんなに愛しているかの証です。

そしてコシロちゃんは自分の道を貫きました。本当に立派でした。ちゃんと自分の家で眠りたかったのですね。シャーフーに見えて、ちゃんと人とも繋がっていたんですね。
あなたの死に私は泣きませんから。
お母さんを、妹を、ビンちゃんを、みんなをお守りください。
2008/05/23 01:17:39

ちよまる wrote:
こしろちゃんのご冥福を祈ります。沢山のことを教えてくれてありがとう。
2008/05/23 01:18:47

chaco wrote:
自分の現状と、河原猫達の慌しい環境の変化に少なからず驚いています。そして、それを実行される
ひよしまるサンに、敬意を表します。
「生」それに勝るものは無し!そう思います。
単純ですが。そして、その「生」は多くの人達によって支えられているということ。人間も、動物も…みんな同じですね。どんな環境になっても…生きていて欲しい。儚くも虹の橋を渡って行った同輩達のためにも。ひよしまる様、皆様ありがとうございます。
2008/05/23 18:42:34

竜田姫 wrote:
コシロちゃんのご冥福をお祈りいたします。

ちょうど1ヶ月前に我が家でお世話をしていた外猫のシロさんが姿を消しました。
22歳のおばあさんで、数日前からごはんを食べなくなっていて…
逝くときはうちで逝ってねと言い聞かせていたのに、やはり最期はどこか見つからないところへ自分の意思で行ってしまいました。
20日のコシロちゃんの後姿に、うちのシロさんの姿が被って泣けて泣けて仕方がありませんでした。

コシロちゃんはひよしまるさんたちのそばで逝きたかったんですね。
人なれしていなくてもちゃんとつながっていたんですね。
ひよしまるさん、あとのコらのためにもお辛いでしょうが頑張ってください。
2008/05/24 00:31:13

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