Thu, 14 Jun 2007

雨でも・・



 こなつ


蓋のないプラスチックケースみたいなものが横倒れに転がっている。
サム君はそこから飛び出してきた。
ザンザン降りで、私にも打ちつけてくる結構な雨だ。
傘を差していたら手が使えなくなるので、フードをかぶって凌ぐ。
ミス河原たちのために
ワンコのおばちゃんが透明傘をかざし
固定してくれている。
濡れずに食べられる傘は2本。いたりいなかったりのブーの器は、そばに伏せておいてある。
ミス河原とサム君が食べ始めたらブーが現れた。
ミス河原と一緒というわけにはいかないだろうから
サム君の傘の下に、互い違いに体を並べて食べられるようにしてあげた。
ガオの道の餌場も次の薮も、誰もいなかった。
材木置き場に、シロママ、ヨーコママ、シンクロがいた。
材木はてんでバラバラに投げ込まれているだけなので、下の隙間に潜り込むのはムズカシイ。
このムズカシイ隙間にズーズーが平べったくなって潜り込んでいた。
雨漏りと、木を伝わって瀧のように落ちてくる水が撥ね飛び、
足場の悪い材木の上で
濡れないでいられる場所を探すのもムズカシイ。
胸がいっぱいになる。

余分に持参した傘をかざして置いたごはんに、誰も近寄っていかない。
なんとか座っているその場所を動きたく無さそうだった。
それぞれの居場所はとてもごはんを置けそうになかった。
竹薮もシーンとしていた。
猫舎の覆いを雨の日バージョンに張り出してつっかえ棒で固定する。
中にいたのは黒長、ピン、曲がりしっぽのクロ、クマちゃん、コシロ、ロボ。
テーブルの下にアミちゃん。奧の餌台にトラ地蔵、コキジ。
野球小屋に向かうと、小夏が駆け寄り随行した。サリーも元気に出てきた。
ヒゲゾウはリヤカーの所にちんまり座って憮然としていた。
サリーは傘の下、小夏は小屋の下、ヒゲゾウはドラム缶。
いつの間にかズーズーも馳せ参じ、サリーの傘に入り込む。
あっちへ行けと言われたけど体を斜めにして「だって・・」と踏ん張る。
ここで焼きカツオを少しずつ追加してあげたら、猛然とごはんに向かった。

洗い物に下りた水場は排水しきれず水没中。
人はどこを見回しても見あたらず。
蛇口に籠を引っかけたまま、ざくざくっと洗った。
サリーと小夏が目をしょぼっとさせながら、駐車場の杭に身を寄せ、水浸しの水場に近寄れずにいた。
雨に濡れているのを見るのは悲しい。
来るなといってもついてくる。
ごはんではない。
ただ人恋しいのだ。

小夏はこの後、お皿を回収して回るのにも付き従い、
ずぶ濡れの私に足をかけ、抱き上げて貰いたがる。
材木置き場で美味しい缶を追加して、こんどこそ
「私はもう行くのだから、ここを出ては行けない」と告げた。
足元の小夏だけでも途方に暮れているのに、
材木置き場の中段にいたシンクロまで、
顔のそばまで来てヒンヒン泣く。
ママたちはシンクロのずっと後方で、
諦めきった顔でひしゃげている。

雨の日に
こんな場所しか凌ぐところのない河原の猫たちが
どんなに惨めかと思い知る。

小夏が材木置き場を飛び出して
ガオの道餌場まで走ってきた。
望み通り抱き上げて材木置き場まで戻り、濡れた手で小夏を撫でた。
中段からじっと私を見つめる小夏を振り返り、それから黙々と自転車まで歩いた。
多分また飛び下りて後ろを付いてきているはずだ。
今度は振り返らず、
自転車を一気に漕ぎ出した。

ミス河原、サム君、ブー、シロママ、ヨーコママ、ズーズー、
キジマル、トラピン黒長、コシロロボ、コキジ、アミちゃん、
小夏、シンクロ、サリー、ヒゲゾウ。

確認猫数18.

猫缶大7個ごちそう缶小4個+現場で追加ごちそう缶小6個、焼きカツオ5本、
ごちそうドライ100g、ドライ800g、ミルク500ml。
夜、この雨の中を、河原猫たちの基本缶10ケースを運んで頂いた。
丁度ストック切れだったため、ありがたかった



河原の子達が明日も無事に生きられますように

Comments


んー wrote:
昨日はこちらも雨。
「むむ」のお届けで帰りが遅くなり、ドカジャン被って「うなり・いなり」の餌やりに焦って出かけたら・・。
今朝のドライはなくなっているのに、猫の姿はなし。
「こんな雨の日は外に出ちゃダメ!。1日2日、食べなくたって死なない!。身体が濡れたらどうするの!」。
「かーちゃん、腹、減った・・」。
「寝てしまえばお腹も空かない!。ほら、おっぱい、しゃぶりながら寝ておしまい・・」と言ったかどうかは別として、カナリ賢い母、と見た。
大木の根元に、雨をしのげるようにして置いてきたドライと煮魚定食、今朝はからっぽ。
雨が止んでから出てきて食べたのか・・。

同じ外暮らしの猫でも、餌を与える人間によって、これほど違う。
因みに、神社猫たちは、材木置き場の下に陣取って1匹も濡れずに待っていた。
配膳して回った私だけが・・濡れた・・。
「雨の日は餌はお休み」・・これを徹底させたい私・・。
2007/06/15 18:28:43

またたび編集員@墨田区 wrote:
雨の日に人恋しく、びしょ濡れでついてくるのは辛いです。
先達の方は、雨の日の配達はお休みです。
始めは見習っていましたが、投薬のため顔を出してしまい、年中無休です。

残念ながら、雨待機は風邪っぴきを増やす失敗例のようです。
でもニョロニョロみたいに、首を長くして待っている姿を見ると、なかなか・・です。
2007/06/15 23:34:11

んー wrote:
「投薬」・・これはキツイです・・。
数がいれば、必ず「要薬」がいますから・・。
そのためだけに出かけても、「我も我も・・」で、結局全域、回ることになる・・。
あああ・・。
2007/06/16 00:02:05

猫ママ wrote:
雨でも台風でも自身が風邪でも休んだことはないです。
どうしても休む時があれば仲間にお願いします。
7年間でやらなかったのは最初の年だけで2回…
待っていると思うとどうしても出掛けます。
…で…結局…待っているんですよね(泣)

何時かやらなくても良い日が来ることを夢見て…
通っております…溜息

ひよしまるさんの川原は雨風がマトモにあたって辛いですね…そんな雨の日でも撫でてくれと言って着いてくる子…置いてこなければならない…後引きながら帰るひよしまるさんのお気持ち…お察しします。
慣れて欲しいけど…でも野良猫らしく毅然としていて欲しいという思いもあります。
2007/06/16 00:16:53

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