Fri, 11 May 2007

不妊手術



毛並みもぴかぴかで

金ちゃんをいじめていた頃

甘えん坊の黒長

黒長シッポを捕まえたのは2001年10月。
まだ成猫になる前のこと。
目鼻がくしゃくしゃしていたので、不妊手術後連れて帰り、2週間ほど投薬を続け、、そして
手術が終わるたびリリースしてきた他の子達と同じように結局黒長も、寒い季節が来る前に河原へ戻した。
あれから迎える6回目の春。
河原で元気にみんなをいじめ、
立派なシッポをこれ見よがしに振り
ときどき、体を擦りつけてデレデレ甘えていた黒長が
ごはんの最前線から外れた竹薮の中で
しょんぼりしている。
奢れるもの久しからず は黒長に使いたくない。
奢っていたわけではないのだ。
いつも元気いっぱいで弱者になったことがなかっただけに、余計うらびれて見える。
可哀想な黒長シッポ、どこがどう悪いのか、
自分の衰えに戸惑っている感じもする。


メスは避妊手術spay、オスは去勢手術neuter。
自分は、どちらも一括して「不妊手術」と言う。
西山ゆうこ先生の本「小さな命を救いたい」を読んでからだと思う。
英語のspayは卵巣除去手術のことのようなので、
正しい言葉は別にあるのかもしれない。

「不妊手術」
この言葉を使うに当たってはいつも、
繁殖を食い止めるため、
河原にこれ以上悲しい命を増やさないためにするのだという思いを込めている。

捕獲も手術も、とてもやるせないものだ。
お金もかかるし、体力も時間も使う。猫たちには負担をかける。それをきっかけに、外暮らしから救出してあげられるのならまだいくらか申し訳が立つのだが、飼ってあげられずにまた外へ放り出すのだから、なにはともあれやるせない。
私はお金持ちでも暇人でもない。
特別な事など何もない。
ごく普通に、仕事を持ち家庭を持ち家には猫がいて、忙しく暮らしながら、このやるせないことに取り組んでいる。誰から頼まれなくても、どこからもお金が出なくても、自分の時間をやりくりし、お金を工面しながら猫たちを手術に運んできた。

外に溢れている猫の問題を解決するのは殺処分しかない、と思っている人はまだ多い。
蓋をして見ないようにしているだけで、それは毎日、毎日、気の遠くなるほどの数の、何の罪もない命が、残酷で無慈悲な手法で処分されているのだ。動物たちを殺すために税金が使われていると知れば、その額がどのくらい膨大なものかを知れば、不妊手術への取り組みの重要性に目を向けてもらえるような気もするのだが、どうだろう。世間はさっぱり眠ったままで、猫の手術をしていると聞くと、まあヒマね、あるいは偉いわねと驚かれる。猫に食べ物を与えたその時から責任は発生しているにもかかわらず、自分には関係ない、できないと逃げ腰の人も多い。
いつか社会がもっと成熟してきたら、
ノラネコの手術は全てタダになり、
捕まえて手術に運んだら報奨金が出るようになるかもしれない。河原のおじさんたちは空き缶集めを止めて、猫の保護活動に身を入れる。猫のいる所には寝場所と餌場と砂場がさりげなく設置され、公認された世話人が交代で世話をする。猫が入り込んで迷惑や被害を訴える家には、猫が入らぬようみんなで知恵を絞る。猫が暮らすには危険で不適当な場所の猫たちは保護施設へ保護される。ペットショップでの生体販売は禁止され、保護施設は猫を求める人達が猫たちを探しに行く場所になる。手術が広範に進んでいけば、やがて外猫も消えていく。
外に猫がいなくなってなんだか淋しいねと言い合う未来には、猫は家々でまったりと暮らすばかりとなる。
自分はそんな未来まで生きられないだろうから、
今しばらく
外で生まれた子猫を見かけては胸を痛めるだろう。
かわいいと思うよりも前に
悲惨な最期を知っているので、ただ
つらくなるのだ。

ミス河原、サム君、ズーズー、筆、シンクロ、小夏、シロママ、ヨーコママ、ハッチ、ヒゲゾウ、トラピン黒長、曲がりしっぽのクロ、クマちゃん、クロスケ、洋ちゃんアミちゃん、コキジ、ビータン、キジマル、ミルク、サリー、シィトットララ。確認猫数26。
猫缶大8個ごちそう缶2個、薬とサプリ入りふやかしごちそうドライ60g+現場で追加ごちそう缶2個小8個レトルト4袋、ごちそうドライ200g、ドライ1kg、ミルク500ml。
オマケ画像ハナ&ユイ
河原の原っぱに捨てられていた仔猫
すぐ保護されて里子に出た幸運な姉妹
大きくなったかな?




河原の子達が明日も無事に生きられますように

Comments


しゃ~ wrote:
同意です。猫の神様にスカウトをされてまだ3年の
若輩者ですが殺処分ではなく、優しい気持ちでの共存を願っています。
私に出来ることはやってくる子達の避妊、去勢、そして明日も無事にごはんを食べに来てくれる事を願う事位です。
簡単に命を抹消する事では未来に希望が望めないから、野良ゼロをめざして、小さなことから始めてみております。継続は力なり。ひよしまるさま、河原の猫いつも応援しています。
2007/05/12 04:39:21

んー wrote:
そうね。
「悲惨な現実」を知っているから「できるだけのことをやろう、しなければ」と思う。
大多数の人は、自称「猫好き」でも、捨てられた動物の「現状」を知らない。
知らないことは罪じゃないから、私たちはみんなに「知らせる役割」も担っているいると思っている。
だから私は悲惨な現実を敢えて書くし、画像公表する。
その衝撃、怒りが活動の原点になると思っているから。
「知った」のち、その人がどういう行動に出るのかは、その人個人の問題。
理想は尽きないけど、目の前の1つずつから手をつけるしかない。
でもね・・やりくりしながらでも、猫にお金を使える立場ってのは恵まれているのよ・・。
長年公園猫の餌やり・不妊を続けていたYさんのご主人が急死した。
現金収入がなくなって、「もう公園猫に餌はやれらい」と言う。
借家に猫5匹。仕事場に5匹。仕事場の外に食べに来る猫、ハクビシン、数知れず。
借金のみで貯金もなく、60歳を過ぎて、これから仕事を探さなければならない。
立場が変わると「できること」が限られてくることもある。
そういう意味で私は(アナタも)「恵まれている」と思う。

猫には想像力がないので明日を「思い煩う」ということがないそうです。
老化も自然に受け入れる。
私たちが想像するほど彼らは感傷的になっていないらしい。
老化は確実に私たちにも訪れているわよ・・ああ~膝が・・冷える~。
2007/05/12 09:43:30

鬱病詩人カオル wrote:
同じブログランキングの36位ぐらいにいるオトコです。

「他のブログ」をなんとなく読んでいるのですが
ほとんどが「ペット自慢」のようで閉口していました。

このブログはとても素晴らしいですね。

ボクは以前「多摩川のそば」で暮らしておりました。
ホームレスのおじさんがふたりぐらいで
数十匹のネコを面倒見てました。
そのおじさんが書いた看板は悲痛なものでした。
「なんでエサのないかわにねこすてるですか?
 こねコがカラスにとられます。いのちです。
 ぼくたちもめんどうみきれません。
 どうして手術(カオル注:不妊治療)しないですか」

ボクはたまにキャットフードを渡す以外出来ませんでした。

先日ボクの飼っているネコが家出をしてしまい
夜間捜索をしていました。たくさんの野良猫に逢いました。
薄汚れた白ネコがいました。大きなネコ。
寄って来たので撫でました。「ん?」と想いました。
たぶん「子猫の時に首輪したまま捨てられた」のでしょう。
クビに首輪が食い込んでいたのです。
クビと首輪の間に「指一本」入りません。
飼い猫にしては汚れすぎていたし
ボクの「常識」では首輪がキツいと想ったので外しました。

想像力のないニンゲンが増えています。

「報奨金制度」は同感です。

たまに「遊び半分で犬やネコを殺すヒト」っています。
そのヒトが捕まっても罪状は「器物破損」なんですね。
それもその対象が「飼い猫」に限り野良には該当しないようです。

真摯に「地域とネコの共存」を考えている方がいて
嬉しく想うと同時に
自分の「襟を正さないと」と想い書き込んでしまいました。

ボクは自分のブログやHPで
「河原ネコブログの存在」を宣伝したいと想います。
協力者が増えればいいと願いながら。

それでは。
2007/05/12 13:28:06

んー wrote:
カオルさま
動物虐待が「器物損壊」だった時代は去りました。
かつての、「動物の保護及び管理に関する法律」では、動物の殺傷が「3万円以下の罰金」だっので、金額の高い「器物損壊」を適用してくれた裁判官がいたようです。

改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」では罰金が引き上げられ、5年目の「見直し」では懲役刑もつくようになったので、今では「愛護法」で裁かれていますし、対象も、「専有下・飼育下にある哺乳類、鳥類、爬虫類」となっているので、飼い主のいない猫も含まれます。
最近では、横浜の猫騙し取り虐待男「高柳政男」が、また、フェレット虐待動画をネットに掲載した「森山慎一」が「愛護法」で裁かれています。

「報奨金制度」も、米国のある州では実施されていると聞きました(どこかは忘れたけど・・)。

先は長い(だろう)けど、ゆっくりと、しっかりと、歩き続けることが大切なようです。
2007/05/12 18:21:40

ひよしまるくん wrote:
しゃーさま カオルさま
初めまして、書き込みありがとうございます。
ちょっと想像力を働かせると、心は動かされる。
縁あって自分のそばに来た子、キツイ首輪をつけたまま保護者のいない暮らしをしている惨めな猫に、出会ったときすべきことは、しゃーさまの言うとおり、カオルさんがなさったとおりのシンプルな手助け。そのやさしい眼差しを外猫に向けて下さる人が増えたら、よのなかはすこしずつ、マシなものになっていくような気がします。おじさんの書いた看板の言葉、胸を打たれました。
どうもありがとう、私も頑張ります。
んーさま
できることは限られている、その通りと思います。
いつ何があるか分かりませんが、動けるかぎり、できる限り、続けてみます。
明日を思い煩わない点、私も猫的かも。
老化に戸惑うっていうのはどう?だってあんなに元気だったのに、おれ、どうしちゃったんだろう、あそこがいてえここがいてえ、しょんぼり、という黒長シッポを見ると、実に人間的だったよ。
私にもそのうち来るんだろうなって、他人事に思えず同情してしまいました。
不妊手術バスに獣医師が乗って低所得者層の住む町に行き、連れてきたらタダで手術をしてあげますよ、という取り組みがあるそうです。日本でもそういう試みを始めた人がいるらしい。(風の便り)
また、殺処分数をなんとしても減らしたいシェルターが、不妊手術に連れてきてくれたら5$あげます キャンペーンをした話を聞きました。
もの好きなボランティアのする事、じゃなくて、それが「常識」にならないと・・・
2007/05/12 20:56:44

ミケにゃん wrote:
ひよしまるさんの気持ち、少しかもしれないけど分かります。

触る事もできない野良ちゃんが増えてしまったと聞き、放っておけず
毎日一人で捕獲器を掛けてせっせと不妊手術に運びました。
捕獲器に入った猫の、怯えてる顔を見るのはつらかったです。
また、手術が終わって元の場所に放す時もとてもつらく
何回も「ごめんね」と呟きました。

何匹もの猫の手術代を払うお金もなかったので、獣医さんに
「全部の猫の手術が終わったら分割払いで・・」とお願いしました。
野良ちゃんに理解がありとても優しい先生だったので、その点では
私は恵まれていたと思います。

毎日ひよしまるさんの日記を読んでいて、一昨年の冬も昨年の冬も、
河原の子達にカイロを送りたいと思いながら何も出来ないままです。
沢山ではないかもしれないけれど、今年の冬は送れたらいいなと思っています。
2007/05/12 21:15:44

んー wrote:
不妊手術号は昔からある。
賛否両論・・。
長い目で見ると、地元の獣医を「巻き込む」のが賢明、と私は思っている。
「不妊」だけで人々がカンドーするとは限らない。
「手術したって、ここに戻されると困るんですよ!」・・ほら・・アナタも私も・・言われたこと、あるよね?。
2007/05/12 21:22:39

ゆたぽん wrote:
今日は20年位頑張っている方(近所)のお宅にお邪魔して色々話したのですが (どうしても去勢したい子が残っているねぇ~など)
怒鳴られる 追いかけられる・・・・最後は「あんたの自己満足だろう!?」  って言われたから「そうですよ」って答えたって言ってました 傍らで うんうんとお母さんを見つめるお嬢さん・・・ 凛としたとこ見せてるなと思いました

ここの皆さんのお話 私のような初心者には口など挟む余地もなく本当に勉強になります
2007/05/12 22:18:58

鬱病詩人カオル wrote:
カオルです。
「器物破損」の件ありがとうございました。
教えて頂けなければ「古い情報」のままでした。

ボクのネコは地元のボランティア団体の方から
「放し飼いにしない」を条件にひきとりました。
去勢手術は「済み」でした。
本当に難しい問題です。

今日「以前すんでたそばの河原」に行きました。
そしたら行政の「ホームレス強制撤去」があったようで
道は整地されおじさんもいなくて(追い出され)
「ネコの小屋」だけが残されていました。
「散歩する人」が定期的にエサを置いているみたいですが。

無力感。

長々と失礼いたしました。
2007/05/12 22:28:17

ひよしまるくん wrote:
ミケにゃんさま
そのこつこつとやり遂げたつらい努力のおかげで、悲しい仔猫が産まれずにすんだはずです。本当にありがとうございます。手術の代金を分割で・・うう、そんなふうに頑張ったのですね。
ゆたぽんさま
初心者だなんていわず、自分なりに歩いて行けたらいいのではないでしょうか。上には上でわたしもまだ「ひよっこ」から赤いトサカがでてきたくらいな程度です。猫の問題が見える人と見えない人といますからね。
ねこたちが 見えて踏み出す 一歩かな
でございます。がんばりませう!
カオルさま
強制撤去後・・愕然とされた事でしょう。
幸い河川敷はずーっと繋がっています。ホームレスの方たちにかつて飼われていた子、というのは私の所にもいます。みんな必死で食える場所へ流れているはずです。
散歩の人、じゃなくて、猫がいるところには必ず、世話をしに来る人がいると思っていいかも。
ミス河原のおじさんが猫たちを残して忽然と消えたあと、撤去に来た業者にお願いして、餌台と寝箱を残してもらったこともありました。大丈夫ですよ、きっと大丈夫。
2007/05/13 00:56:53

んー wrote:
んー・・。
ゆたぽんさん
住宅地での例、ですよね?。
「自己満足」で居直ると、「変わり者」と、文句を言う人は黙るかもしれないけど、そこで問題は終わりになります。
「地域から迷惑と嫌われている猫の数を減らすため=住民の皆さんのためでもあるのですよ」と言ったほうがいいのではないでしょうか?。
人は自分の利益にならないことには共感しないもの。「猫嫌いのオイラたちのためだって?」と話を聞く耳を持たせてくださいな?。

全部捕まえて殺しても、産ませる人がいれば永遠に猫はいなくならない。
不妊すれば殖えないし臭いオシッコかけもケンカの騒ぎもない。
元の場所に戻すことで、新入・侵入猫を防ぐことができる・・。
地域に理解を求め、協力を求める方向に持っていかなければ「変人」の一言で片付けられてしまいます。
20年も活動しているのに、それでは勿体無いし、猫への理解も進みません。
「猫を減らす」のではなく、猫による「被害・迷惑をなくす」が、「地域猫」の発想であり、猫と人との共存の方法でしょう。
公園や河川敷とはまた違ったご苦労があるでしょうが、それをしなければいつまで経っても変化は望めないのではないでしょうか?。

カオルさん
こちらの公園も県境の川に隣接していて、ひよしまるくんさんの河原に続いています。
今、河口口から順に整備計画が始まり、そのつど、ホームレス小屋の撤去、それに伴う犬・猫の行き先に頭を悩ませている人がいます。
彼らは不妊していないので動物の数も膨大。
貰い手探しは難航しているようです。
でも、小屋を捨てる人もいれば、整備計画からはずれた場所に小屋を建て直す人もいて、中々のもの。
外暮らしには適・不適があるようで、そこで終えるのもある意味、寿命と思うしかないかもしれません。
せめて彼らに思いを馳せたいと思っています。
2007/05/13 10:17:28

猫ママ wrote:
ひよしまるさんのおっしゃる通りです。
殺処分するには税金がかかる…
毎年、繰り返すこの所作を少しでも減らすよう国も県も市も努力をしないと不幸な子はなくならない…

しかし…誰もそこまで考えていない…普通の人たちは呑気に野良猫は自由でいいよねとか家猫と野良とどっちが猫にとって幸せか…なんてことで議論している・・

全国に餌をやって手術して…時々保護して里親探して…そして又、餌をやって…その繰り返しを実践している人達がいったいどの位、いるのか…と思う。
賽の河原のようなこの所作を…

解ってもらおうと思うのなら、やはり勇気を持って言葉を投げかける…相手が馬鹿にしても笑ってもいいから野良猫の実態を伝える…それが大事だと思っています。
本当に遅遅として進まないようだけど…でも何にも言わず逃げることだけはしたくない…
そう思っています。
皆様のご意見…本当にありがとうございます。
心強い思いです。
2007/05/13 21:06:15

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