Archives

You are currently viewing archive for January 2003
Fri, 31 Jan 2003

食欲のないチーコ


ごはんを配り始めてしばらくしてから、エサ場の奥、畑方面からチーコがゆっくりやってきた。私の顔をちらっと見て、そのまままっすぐ裏を回って猫舎の台下へ入った。コシロが既にど真ん中で待っていて、横に音もなく座ったチーコと並んだ。チーコの前に置いたごはんを、大きなコシロが横から覆い被さるように食べ始め、長く垂らした青っ洟もそのままに、チーコは無表情に見ているばかり。きのうもこんな風に見ているだけで食べなかった。
ご飯に来たのに食べないというのは、どんなに心配なことか。
せめてその洟拭かせてもらえないかと、一生懸命手を差しのばしてみたけど、届かないように後ろへ下がって、じっと見る。迷惑そうに拒絶した。

他の子達に行き渡ってから、チーコにはなんとしても食べてもらわねばと考えた。非常用に置いてある缶を一つ、外に出て物憂げに日に当たっているチーコに見せながら、小さなトレイにあけた。薬を小さく砕いて混ぜてある。サビちゃんが「私もそれ食べたい」というので、小さいトレイにもう一つよそった。目論んだとおりチーコが近寄ってきて食べた。薬も、全部とまではいかなかったけれど、ごはんと一緒にお腹に入った。
食欲のない病人に無理強いして食べさせるてはいけないのだし、食べられない日の一日や二日あってもおかしくないのだけれど、外暮らしの猫で食欲が無いというのは、命に関わる重大な問題なのだ。それに、チーコとはまだまだお別れしたくない。チーコは私には大事な猫なのだ。河原の猫たちにとっても大事な猫なのだ。

そんなわけで、食べてもらって、今日はそれだけで嬉しかった。

Thu, 30 Jan 2003

よく似た美人


ピンちゃん兄弟のお母さんは黒オジの妹黒猫で、結構な美人だった。なかなか警戒心の強い子で、おっとりした黒オジのようには慣れず、距離が縮んだのは妊娠中。いつもお腹が空いて気が立っていて落ち着きもなく、エサ場で大騒ぎ。
ごはん!はやく!の二言をくりかえした。一昨年の夏に4匹の小さい子どもたちをエサ場デビューさせた。不妊手術もできたのに、秋に消息がわからなくなった。

ミス河原、どことなく、ピンちゃん達の黒猫ママとよく似ている。場所が違うと猫も変わって見えるとか?
まさか消えたママがエリアをはずしてここにいる?ではないよね。と、そんなことを思いながら、今日もデリバリサービス一番手は、ミス河原だった。

Wed, 29 Jan 2003

おお寒




明るい日なのにとにかく寒い。
冷たい風が猫舎に吹き付けてきて、猫たちのお皿(トレイ)が飛ばされてしまう。抱っこを期待して一生懸命アピールしていたサビちゃんには申し訳ないけど、座ったら凍えそうだったので今日はゴメン。いつの間にか消えたみんな、どこへ行ったのかと思ったら、畑の端に集合していた。風のない所をよく知っている。
原っぱにいたのはゴロリだけ。日差しを一番効率的に浴びられる場所で、ちんまりと座ってすましていた。
「もう一息の寒さだけど、これがまたキツイね」
話しかけられると困ってしまうゴロリとしては、
ころがるしかない。
えいやっ、ゴロリン。

Tue, 28 Jan 2003

春が近いよ


気の早い梅の木がもう花をほころばせていた。
そういえば、夜明けと日暮れの明るさが変わっている。
とたんに元気が出て。帽子を取ったら、頭のてっぺんから・ポン・と音を立てて芽が出てきそうな、そういう気分だ。

自転車を止めると、ミス河原がくいっと頭を上げ、「昨日食べ損ねた分まで食べるわよ」と、勢い良く土手を駆け上ってきた。藪に半分体を隠しながら、丸子も大きな声を上げた。
達者で何より。

雨上がりで湿った竹やぶの中。
ずいぶん降ったからそこら中濡れている。
お天気予報がはずれ、荒れ模様一転して今日は晴れ。
男の子達、ノコちゃんやチビまゆが無邪気に遊ぶのを連日見ている。クロスケもアミちゃんもコシロもしっかり食べている。
コクニとコキジと片目と白ママと、それから、ふっつりになってしまったガチャとまゆちゃん。女の子達はどうしてしまったのだろう。ご飯時に姿を見せてくれなくなった。
取り越し苦労はきりがないから、
お母さんとチーコとお兄ちゃん、ミミちゃんソックスとクニクニ、ガオとヨーコママとサビちゃんとゴロリキジオまさおくんとジエムピンちゃんサンタと黒おじさん黒長しっぽ二人、ケイちゃんまっちゃん・・、後で○をつける子達を一人一人確認する。

はぁ・・何しろいつだっていっぱいいるのだ。

Mon, 27 Jan 2003

雨シャンプー


久しぶりに雨の重装備で出かける。雨の日は、意を決して出かけるまでが戦いになる。出てしまえばどうってことはない。
ミス河原&丸子ポイントはそのまま通過。

現場に到着して自転車から荷物を下ろす間に、
猫たちがぞろぞろと出てきてしまう。
「濡れると冷たいからそのまま待っていなさい」と、言っても出てくる。乾燥した日にごろんごろんして、静電気で土埃が付いて真っ黒になる。雨の日に、濡れた体を一生懸命舐めてきれいになる。これが河原の猫たちのサイクルになっているのだ。
冷たいシャワーだけど、ま、いいか。
猫舎の中はレギュラーメンバーで混雑しており、遠方からの通い組は私のいる間に現れなかった。

写真はまだ名簿入りしていない大きなキジ猫。昨日の写真だ。消えたキジブーに似ている。

我が家では、雨で憂鬱になっている息子のヒヨシと、魔法の絨毯ごっこをした。爪を切ったばかりの時はすぐ落ちてしまうから楽しくないようだけど、50×70位の敷物に乗せて引きずって遊ぶ。結構頑張ってしがみついているから、楽しいのだ、と思う。
段ボール箱に入った娘のまるちゃんを箱ごと回す。これは遊園地のコーヒーカップだ。目が回るまで頑張る。子供だましのおもちゃ、紐とか紙屑・ボール・などに「ふん」という年齢になった猫たちには、スリルとサスペンス(どこが?)を体感出来る大仕掛けの遊びが有効である。こちらも相応の体力と技が求められている。

Sun, 26 Jan 2003

不思議の森のまさおくん


ミス河原とエリアを共有して暮らしている丸子のそばに、もう一人、未確認黒白仔猫を発見。藪の中で全容は見えない。
ここでデリバリサービスしてから、みんなの河原へ。

お天気が良くて、みんなとても幸せそうだ。

チビまゆとノコちゃんが食後、日のよく当たっている竹藪の裾に潜り込んで、ケリを入れ合って遊んでいた。チビまゆはすっかり弟分にしてもらっている。ノコちゃんの白い胸に、チビまゆの白ソックスの足が食い込んでいて、蹴っているうち眠くなったらしい。そのまま固まってしまう。
今日は「歯石取りの達人」が来て、あっという間にサビちゃんの歯に付いた固まりを取ってくれた。落ちたのを拾ってしげしげと眺めたら、それはばい菌の固まりだと言われ、慌てて捨てた。
お母さんが派手なくしゃみをしていたので、薬を飲ませた。

小夏を昨日今日見た。なんと12月30日以来だ。元気でヨカッタ。コクニも5日ぶりに見た。ヨカッタ。

隣のキャンプ場には、大きな木が何本か空に向かって触手を伸ばしていて怪しげだ。まさおくんがその木に囲まれて「フレーメン」状態の顔になっている。何の匂いに反応したのか、よほど臭かったのだろう。

Sat, 25 Jan 2003

ボスの終わり


原っぱの隅の倒れた小屋の中でクロボスが死んでいた。
やっぱり・・だった。
雨の中でも、雪の中でも、ボスが避難を急がないのには気が付いていた。毛艶もなく、しょんぼりした感じで。誰とも一緒にいなかった。シラミにもたかられていたし、歯も欠けていたし、涎も出てた。それでも、配膳中の私に頭突きして甘えてきたり、足下に身を収めようとじたばたしている姿を見ると、感慨深く、必死さがいじましかった。

河原で最初の頃会ったシロネコのじっちゃんと、表情とか存在の在り方が非常に似ていた。くたびれ具合もよく似ていた。

箱の中でゆったりと眠るように息絶えており、安らかで立派な死に方だと思った。応援を頼んだM氏が埋葬を助けてくれた。

花がなかったので、ボスのために掘った穴に乾いた落ち葉を敷き詰め、ボスをそおっと置き、それから二人でまた、乾いた落ち葉を何度も運んで、両手で掬ってきて運んで、被せた。
いつも一人でうずくまっていたあたりの落ち葉だ。

さよなら、クロボス。
キミの若い後輩(コブちゃん)がね、ひと頃のキミと同じように、マサルさんに喧嘩を売っていたよ。キミが遂につけられなかった決着、あの子はつけてくれるかもしれないね。
え? 喧嘩はもういい?
食って寝て、それ以上に何があるんだって?
凄い悟りを開いたね。
毎日哲学していてわかったんだよ。
野良猫は平和が一番って事さ。

そんなことを話しながら、段々と葉っぱの中へ埋もれていくボスを見送った。
ボス、・・キミが死んでしまってとても悲しいよ。
さよなら、
さよなら、ボス。

Fri, 24 Jan 2003

横隔膜欠損


ゴミ捨て場から救出した子が退院した。
レントゲン検査の結果、この子の呼吸の苦しそうな原因が、横隔膜の欠損であると判明した。持って生まれた障害らしい。
風邪で鼻をつまらせていたから、あのまま外にいたら飢えと寒さで更に衰弱し、息が詰まって死んでしまっただろう。

家に戻ってまず砂の上でオシッコをし、ケージに戻したら私を見て手を伸ばす。この子の記憶に刻まれた「安心で暖かいもの」は、お母さんか、一緒に生まれた兄妹か・・そうしたもののそばへ、また戻ったのだと思ったのだろうか。座って抱いたらのどを鳴らしてしがみついてきた。
人を怖がらない性分が与えられているのは、障害のある子へのせめてもの配慮なのかもしれないと、膝で目を閉じた様子を見ながらおもう。これは、あのままではあんまりじゃないかと、この子を憐れんだ神様が仕組んだ救出劇なのだ。

黒猫美女の写真を撮ろうと、食べ終わった器を片づけがてら下りていった。魅力的な口が全開した所でシャッターを、、、あれ?
メモリースティックを入れ忘れていた。
またやってしまった。
自分の間抜けさに、ああーーと声を上げ、ミス河原はその声で奥へ逃げた。
残念。

Thu, 23 Jan 2003

雪と雹と雨


雨を覚悟で起きたらほんの小雪。
向かい風もないし、楽勝楽勝、なんて軽い気持ちで出かける。
まずいつもの場所で、ミス河原と丸子に「おはよう」。今日は寒いからさっさと食べてどこかへ潜り込むように、と励まして、みんなの河原へ。クロボスは今日もいない。ミミちゃんがアゴにヨダレを溜めていた。だめか、もう駄目かと思わされながら4回目の冬だ。夏にひどかった耳も乾いて、毎日エサ場で姿を見ていたのに、心配が他の子達に飛んでいる間、こんなに悪くなっていたのかと胸が痛んだ。寒さが厳しいから、弱った子達には堪えるだろう。重くなった気持ちを払うために頭を振った。
かじかんでくる手でカイロを配っていると、みんな逃げ込んできた。雪がわんさか本降りになってきて、氷の粒まで落ちてくる。
笹の葉に当たる雹がぱちぱち爆ぜたように響く。
猫たちは右往左往だ。遅れてきた子達もなりふり構わず急いでごはんを食べる。キャンプ場で凄い声があがったので見に行くと、コブちゃんとマサルさんが決闘していた。二人とも未去勢で大柄の♂だ。雪の中ですごい。なんだか黒沢映画の侍だった。
小雪だなんてなめてかかった私がバカだった。
えーん冷たいよお。痛いよお。
タオルを顔に当てて、土手の道を修行者のように走った。

Wed, 22 Jan 2003

気がかりが一杯


今朝の河原でごはんを一番に食べたのは「ミス河原」。丸子と一緒に、遠隔地で孤独にノラをやっている、美人黒猫だ。積もった枯れ葉に半分埋もれて、日光浴中だった。ごはんにかぶりついたところに背後から忍び寄り、フロントラインのスプレーをシュッ。「冷たいじゃないのっ」と思われる前に、撫でるフリをしてかき回し、またシュッ。そのあらわになったなまめかしい後ろ足に、ピカピカの毛、ツヤツヤの毛、生えてこい生えてこい。おまじないまでやってきた。美人が掻きむしってちゃ、恥ずかしいし痛ましいし・・だからね。

来ないクロボスがどこかでへばっているのではないかと、キャンプ場を探し歩いた。いなかった。
通り過ぎていく片目のしっぽを竹の陰に発見。食べている姿は見えなかったけど間違いない。ほっとした。
竹藪の裏側を原っぱから覗いて、コキジ発見。くつろいでいてほっとした、と思ったら、いきなり走り出し、畑を黒い矢のようになって横に走り抜けた。凄い。
でも、畑の人が見たら怒る。
これ、コキジ、ほどほどにね。
松林から一ちゃんが来た。呼んだら返事をした。カメラを向けたら逃げた。
帰り際、外で朝日浴の子達の写真を撮ろうとしゃがんだら、抱っこしてもらえなかったサビちゃんが、私の肩から背中に上がって斜めに貼り付いた。サビちゃんを乗せたまま撮った写真。今日の黒おじさんはあどけない。河原の黒猫たちをひととおり紹介した後、ミス河原の写真を、という企画。どのくらいきれいか、衝撃的な激写を近いうちに。

昨日の子は病院へ運んだ。皮下点滴を受けた。2日ほど入院させてもらうことになった。37度しか体温がなく、衰弱している。まだ確定診断はできないけれど、横隔膜ヘルニアとかの先天的な欠陥があるかもしれないとのこと。縁あって拾った子なのだから、苦しみが少しでも和らぐようできるだけのことはしてあげたいのだと伝え、後は先生に病状の確定診断を出して頂くようお願いした。
明日は朝から雨の予報だ。

Tue, 21 Jan 2003

この子です


ただ眠るばかり。
少しすると目やにでまた目が塞がってしまう。

息が苦しいのでお腹が大きく揺れている。
暖かいのか安心した顔だ。
頬や頭をユックリ撫でると、小さく喉を鳴らす音が聞こえる。
こちらを見ようとして薄目を開けようとする。
ついでに明かりのついた天井をみて、ここがどこかと考えて、
考えてもどうせわからないからやめた、といって
また目を閉じる。
これが、ゴミ捨て場の子だ。

Tue, 21 Jan 2003

ゴミ捨て場の子


朝の出席率は悪く、確認できた子23。
昨日のクロボスは、ごはんを食べなかったから心配だった。今日は姿も見えなかった。ゼイゼイ言ってるお兄ちゃん。ハナ垂らしのチーコ。元気にごはんを催促していた頃のように近寄ってこないので、手の出しようがない。チーコは猫舎の下でコシロと一緒に食べていて(食欲は大丈夫だ)、薬のごはんを顔の下に置いたのに、避けるようにコシロのごはんに首を伸ばして食べ続け、後になって、薬のごはんをコシロがばくばく食べていた。あちゃ。

帰り道で、猫を保護した。
歩道にツツジの植え込みが並んでいるところ。植え込みの反対側がゴミ捨て場。カラスがネットの上にとまっていた。
今日は瓶と缶の日だったからつつくゴミはなかったんだね、と思って通り過ぎようとしたら、見つけてしまった。植え込みの下、湿った葉っぱの上に、目と鼻が塞がって弱々しくうずくまっているキジ柄の仔猫だ。首の所に白いエプロン柄のある女の子。逃げることもない。息をするだけでやっとだ。抱き上げて顔を見、首に巻いていたマフラーで包んだ。なんだか臭い。おしりのあたりが濡れている。とにかく汚くてぐちゃぐちゃだ。コキジと同じくらいだから、3ヶ月以上、生まれて4,5ヶ月は過ぎているかもしれない。あたりに母猫とか兄弟猫とかは見あたらなかった。一人でゴミ捨て場に捨てられたのかも。ゴミを漁りに来たようには見えない。何も見えないからか無抵抗だったので、リュックの一番上に猫の包みを乗せてファスナーを引いた。
・・カラスのエサになる一歩手前だったんだね。

家に戻ってから、お湯で濡らしたタオルで目と鼻を拭いた。フロントラインを首に垂らし、薬を飲ませ、目と鼻にも点眼薬を垂らした。少し目が開いて私を見、のどを鳴らした。おとなしい。カイロを入れて毛布を敷いたケージで落ち着いている。水を少し飲んだだけで、何も食べない。しばらくして猫砂の上に乗せたら、すこしオシッコをした。またケージの中で苦しそうに丸まっている。
さあ、これからどうしよう。

Mon, 20 Jan 2003

シラミの美人




ピンちゃんとサンタの兄弟、そろそろ2歳になろうかという雄猫で、ともに早い時期に不妊手術は済んでいる。体型もスリムだし、どちらも慢性っぽい涙目や鼻器官炎の症状を持っていて、エサ場を仕切るほどの貫禄はない。にもかかわらず、なぜか中心を構築する「顔」になった。この子達に嫌われるとゆっくり食事ができない。黒猫を探しに行って、松林のはずれに一太郎を発見。こんな所まで来ているのかと驚く。私が一ちゃんを名簿に書き込んで「来ない、また来ない」と思っていても、あちらにはあちらの事情があるようだ。ガチャも丸子も、特にサンタには激しい追い立てを食っていたから、他に食べ物を得る方法さえあったら決死の覚悟で来ることもないのだろう。エサ場を形成する群れの数には、だいたい30くらいのボーダーラインがあり、数に応じてエサの量を増やしてはいけないのかもしれないと思った。
この前と同じ場所で見つけた黒猫は、ごはんに反応して歓迎してくれた。
シラミにたかられていて、後ろ足の毛がごっそり抜けており、とても可哀想な状態だった。正面から見る顔は、うむむ、完璧な美人だ。治してあげたい。治ったら「ミス河原」だね。

昨日リリースしたチビまゆは、元気いっぱいで最初に集まった子達の中に発見。コクニも現れたけど、少し動いただけでぴゅーっと逃げた。コキジは見えない。片目も姿の見えない日、3日目。

Sun, 19 Jan 2003

3匹のリリース


クリスマスローズの花言葉を教えてもらってからというもの、ずっと、どんな花なのだろうと胸に引っかかっており、苗を見つけて購入できたときは嬉しかった。
花言葉は「私の心配を和らげて下さい」だ。

私の心配事といったらもっぱら河原の猫たちのことで、それはいつも尽きることがない。次から次へと心配の種は降ってきて根を張る。
限界だ限界だと言いながら、この所元気でいられるのは、色々な形で応援してもらっている人々のおかげでもあるし、猫たちが皮下脂肪をたっぷり蓄えて元気でいるのを見ていることと、そしてアミノ酸とクリスマスローズの力だ。わたしの心配事を肩代わりして疲れているのは「花」のほうで、やっと咲いたのにプランターの縁にアゴを乗せてくたっとしている。昨日の書き方が中途半端だったので、疲れているのが私だと思って心配してくれた友人がいた。
大丈夫、私の元気は問題なし。

コキジ、コクニ、チビまゆ3匹を、搬送応援で駆けつけてくれた友人とリリースした。去年のバレンタインにお別れしたミーシャのママが、コクニがミーシャにそっくりなのでと気遣って下さり、一緒に育てられる可能性があるかどうかと、リリースに出かける少し前にお電話をいただいた。外で生まれ、母猫や兄弟や仲間と暮らしてきた子を家の暮らしに慣らすのは、時間と根気の要る仕事だ。持って生まれた性分で、家猫以上に人懐っこい猫もいるから、一概に全部を難しいとは言えないのだけれど、今回の3匹はまだまだとても里子に出せそうにない。可能性を見いだすまでじっくり家に置くことも、その時々の条件とタイミングで、できたりできなかったり・・。みな可愛い子達なので思いは揺れたけど、結局断念した。河原に戻ってからだって、仲良しになれることもあるのだから、人に慣れない子達の懐柔作戦、心がけていこうと思う。まずは私が、どこまでみんなの気持ちに近づけるかだ。そんな風に思いながら、曇り空の河原へ向かった。
3匹は弾丸のように、あっという間に消えた。
また明日ね。暖かくして食べて寝ること。元気でしっかり生きていってね。
空いたケージを持って黒猫の所へ行ってみたけど、今日は会えなかった。仕方なく畳んで持ち帰った。

Sat, 18 Jan 2003

冬の花


昨日の黒猫が、同じ場所で木の葉の中に丸まっていた。
別分けにしたごはんを荷物の一番上に入れてきたので、自転車を止めて土手を下りる。私が下りるより早く、顔中口にして、大声で啼きながら駆け上がってきた。丸子は見あたらない。じゃ、一人分ね。
同じ場所で見かける子は、そこにいられるだけの条件を持っているのだからと、不関与を決めている。エサ場を増やすつもりはない。でも、丸子は河原猫だし、ここまで丸子が来ているのなら、この黒猫を仲間はずれにする理由はない。とかなんとか。。
帰りにトレイを片づけに寄った時は、どこかへ消えていた。

エサ場ラッシュ第一陣のあとに、クニクニ、お兄ちゃん、ケイちゃんなど、引き気味の子達の第二陣。そして、横綱級大型雄猫マサルさんやコブちゃん、白ママなどが、ずいっと睨みながら食べに来た。白ママは相変わらずの愛想無しだ。姿を見てほっとした。昨日、あとの方で台の下に向こう側から潜ってきて食事していた大きなキジ猫、「あれ?キミはだれだっけ?」の子が今日も来た。・・まだ名簿に入っていない。もう少し様子を見てからにしよう。

ベランダで、クリスマスローズの白い花がひとつ咲いた。
この寒さのさなかで花を広げるのだから、強い花だと思う。心配事を引き受けすぎて疲れ気味だ。ゼラニウムの方が元気にワサワサ咲いている。

Fri, 17 Jan 2003

新しい黒猫


寒さが少しゆるんで気持ちのいい朝。
後ろのタイヤが潰れているのも構わず、土手をずっと飛ばした。もうすぐみんなの所だという時、こんもりと樹木が立ち並び始めたあたりで、自転車を止めて猫を見ているおじさんと遭遇する。下に黒猫がうずくまってこちらを見上げており、少し後ろに、藪を背にして丸子がいた。
こんなに(エサ場から)離れた所に来ているのかとびっくりする。
「どちらも人懐っこいよ」
丸子がそうだというのはわかるとして、黒猫には通るたび話しかけているそうで、なるほど・人に慣れている。小柄で痩せた女の子だった。「子どもがいたけどカラスに持って行かれた」そうだ。自然は残酷だねって。でも、カラスは山で七つの子をそだてているはずで、里でゴミ漁りをしたリ、外で生まれた猫の子をさらっていくのは自然なんかじゃない。
山もない。土もない。みんなでよってたかって、草や虫を殺すのに夢中だ。庭をセメントで固め泥道をアスファルトで覆い尽くした。どうだ、立派なモンだろうって威張っているけど、いつかこのアスファルトも後の世の人たちに笑われるのだ。
うずくまっている黒猫が痛ましい。
リュックからごはんを出して降りていくと、丸子は後ろへ下がった。黒猫は逃げない。混ぜごはんを黒猫に置く。背中を撫でても逃げず、夢中で食べ始めた。丸子はその黒猫と仲が悪いそうで、一緒には食べられないらしい。丸子の分も別にして置いてあげた。おじさんが黒猫のそばに座って、おいしいか?って聞いていた。何となく暖かい気持ちになってエサ場へ向かう。

みんな原っぱに日差しを浴びに出ていて、久しぶりの熱烈歓迎。
私の周りをもどかしそうにうろうろしてから、しっぽを立ててタッタ走る。ガオもソックスもまっちゃんもタビちゃんも来ていた。白ママはどこかでへそを曲げているようだ。威厳をただしてそのうち来てくれると思う。34匹確認。3匹保護中。

今年に入って一度も姿を確認できないのは、小夏。ガチャ。一太郎。・・マユちゃん。
・・遠くへ行ってしまったのかなぁ・・

写真は新しい子じゃなくて、河原猫の「黒長しっぽ」男の子。
ペーパータオルをケリケリするのが好きな子だ。

Thu, 16 Jan 2003

冴えない顔


猫原っぱでみんなの中に見ていた顔と、全然違う。
緊張して、首の中へ顔を押し込んでいるので、平べったくなっている。可愛い子達なのにしょぼしょぼだ。

今日のお迎え(引き取り)は、近所に住む友人夫妻が引き受けて下さり、小さなキジ猫「コキジ」、白ママの子「コクニ」、マユちゃんの子「チビまゆ」3匹が帰ってきた。外の寒さが厳しいので、そのまま家の中に置いていただき、リリースまで様子を見ることになった。仕事で遅くなってしまったけど、会いに行ったらもうすっかり暖かくしてもらっていて、3匹並んでケージの中で神妙な顔だ。外しか知らなかった子達だから、緊張するなと言うほうがおかしい。頑張ってねと声をかけてきた。
とにもかくにも、ほっとした
今日も助けられて、一日終わる。





Wed, 15 Jan 2003

凛々ピン


でへへ
僕はホントは凛々しいんだって事を、どーしても書いといてくれなきゃ困るって事でサ、居住まいを正したわけサ。

エサ(私のこと)が言ってたとおり、今日は寒くて震え上がっちゃったよ。デブのコシロがブツブツ「ひでぇ目に遭った」「僕のじんせーで最悪最低の出来事だった」「チーおねーさーん」なんぞとひっきりなしにのたもうており、キジオは黙って朝の場所取りだけを心配しており、片目はなんだか落ちつかなくてうろうろしてたね。

強風でほとんどが吹っ飛ばされた冷たい夕空に、ネバーエンディングストーリーに出てきた白龍が、グレーの影になって、富士山の頂に向かって火を噴いていた。巨大な横流れの雲だ。
頭だけ見たときは「ゴジラ」かと思ったけど、走っていくうち見えてきた全容で、変わった。
ネバーエンディングの河原に、空の神様、魔法の粉を振りかけて下さい。

朝、昨日リリースした4匹のうち白ママ以外の3匹確認。
元気そうだ。
チーコ確認できず。


Tue, 14 Jan 2003

腑抜けのピン


あーー
なんかあったかくてサ
いつ死んでもいいわって気になりそうだわ
どうしちゃったのサこの陽気

という伸びきったピンちゃんの日向ぼっこ。

これこれ、明日からまた寒いそうだよ。
お腹にぐっと力を入れて、
「ぷ」 
じゃなくて
「どんとこい」でね、しのぐのよ。

動物病院から4匹を引き取って、夜の河原へリリース。
連日の搬送応援はKちゃんとレーコさん。仕事が終わってから駆けつけてくれた。3人だから恐くなかったけど、ざわざわ竹を揺らす風の音ばかりが響いて、あとはシン、としていた。猫たちの気配は大きな「シン」の中で呑み込まれていた。みなあっという間に闇の中へ。


Mon, 13 Jan 2003

コクニの試練


荒海に船出したコクニ

ずいぶん険しい顔をして
小さな三角の頭の中で、何を考えているのだろう

しあわせってなあに かな
人間はやっぱり信用できない かな
ただただ、あたたかくていいな
お日様が一日中あったらいいな かな

そう考えていてくれたら、いいな






Mon, 13 Jan 2003

孤高の白ママ




穏やかな晴天続きで土手を散歩する人が多く、立ち止まって日向にくつろぐ猫たちを眺めていく。
質問してくる人にご挨拶しながら、何をどのようにしているのかを説明したりして、忙しい連休となった。河原猫世話人&ガイドから広報係になったという案配。

昨日の子達を動物病院へ運ぶとき、車で行ける貴重な機会だったので、サビちゃんも一緒に連れて行って診察してもらう。口内炎、重度の歯槽膿漏で、痛みを和らげてあげるためには何本か抜糸が必要だろうとのこと。そして、全く予想していなかったことではないけれど、血液検査でエイズと判明。サビちゃんがいそいそと逃げ込んだキャリーケースを抱えて、貴重品の入ったバックをそのまま待合室に置いて出てきてしまうくらい、動揺していた。

今日不妊手術の運びとなった「白ママ」は、1昨年、ミーシャ、コシロ、コハチを産み、昨年コクニを産み、決して気をゆるめず、隙のない用心深さで私を遠のけていた孤高のママだ。
コシロとコクニ、2世代に渡る子ども達と一緒に、おそらく初めての動物病院。もう体をこれ以上痛めつけることはない。ゆったりと暮らしていって欲しいと思う。これまでの苦労に、頭を下げたい気分だった。
コクニとコシロは、見たこともない怯えようで、可哀想だった。
猫たちの気持ちを思うと、「断腸の思い」である。

写真は白ママ、そして血縁関係にあると思われるまさおくんを並べてみた。

草刈りで応援頂いて以来お会いしていなかった二人が、はるばる、千葉と吉祥寺から、河原の猫たちに会いに来てくれた。
あのときはありがとう。
今日もありがとう。
ね、猫たちはみんな元気でしょう?

Sun, 12 Jan 2003

走れ自転車メロス


「コクニ♀」一番。
「チビまゆ」、「キジオ」、「コシロ」と3匹男の子が続いて、目標の女の子は身柄確保できないで終わるのかと気落ちした所で、白ママという大物が捕まる。風邪の「コキジ♀」、最後に両目きれいに揃った「片目♀」、今日は全部で7匹獣医さんへ運べる事になった。作戦大成功。朝の必需品運びからお手伝いの手が差し伸べられた。作戦中は、応援で来てくれたレーコさんの呼びかけかたが上手だった。誰にでもできる事ではない。秘訣はひとえに「猫たちへの愛」かも。受け入れて下さる動物病院のこと、運び込むまでの一時預かりを引き受けて下さった友人のこと、搬送応援に現場へ駆けつけて下さったKちゃんのこと、終わって一日を振り返ってみれば、何もかもが有り難い連携だったと思う。
あとは猫たちに「ガンバレみんなガンバレ」だ。

間抜けな私は、さあ自転車で後を追おうと思ったら鍵のないことに気が付いた。鍵は車で行ってしまったレーコさんのポケットだ。元町会長のおじさんが午後もまた畑を掘り起こしに来ていて、「そういうわけでこれから歩いていくの」と言ったら、「オレの自転車に乗っていけ」と、貸してくれた。「どこの馬の骨かもしれない私に貸してくれるの?」と驚くと、あんたが戻ってくるまでここにいるからいいよと笑う。

それが本日の4往復目になった。
自転車のために走った4往復目は、なんだか走れメロスだった。
困っているときに助けてもらうことほど嬉しいことはない。
たくさんの人に助けられて、幸せな一日になった。


Sat, 11 Jan 2003

散らかし魔


いつだったか、線路の近くで、白い紙っぺらを銜えて息絶えていたカラスを見た。なんとも間抜けな死に方で、モノの哀れを感じさせられ、しげしげと見てしまったことがある。食べ物を見つけた、ウレシイナ、などと喜んで飛んでいて、あっという間に走り抜けていく電車に吹っ飛ばされてしまったのではないかと。しっかり銜えていたのがただの紙屑だったのが、気の毒だった。

ゴミの散乱にカラスたちが関与していることは間違いない。
猫のごはんも、置き方によっては盗まれたりする。
カラスが嫌われるのはゴミを散らかすからだけど、片づけて回るようになったら、絶対ありがたがられるはずだ。

ねえ、河原のカラス、
キミは賢そうだから言うんだけど、今度の会議で、「これからぼくらは、ゴミ拾いの路線で行かないか?」って提案してくれない?

Fri, 10 Jan 2003

小屋で人と生きる猫たち


ちょっと川上の河川敷に暮らしている人からSOSが入った。猫の具合が悪いという。いつもの世話を済ませてから、薬持参で訪ねてみた。黒白柄の可愛い盛りの男の子が2匹、元気に遊んでいた。11月頃手のひらサイズで捨てられていたのを保護し、育ててきたという。猫風邪みたいだ。抱っこしていてもらって、目やにを拭き、目薬を差した。抗生剤の風邪薬を飲ませてあげるよう言って、置いてきた。とても可愛がっていて手放す気は無い。また年頃になったら、病気にならないよう行方不明にならないようワクチンと手術としましょうね。それじゃそのときはまた、と、彼も前向きだ。以前不妊手術に運んだ、そこで飼われていた3匹の母娘のうち、シャム猫柄の子は行方不明になってしまった。土手にしゃがみ込んでエサで釣ろうと呼んでいた人を、通りすがりに何度か見かけ、いつかそうなるのではないかと心配だった。
川の増水で流された子もいる。
河川敷で捨てられた猫たちが生き延びていけるのは、心優しいホームレスの人たちのおかげでもある。だけど、明日をもしれぬ人々であるからして、急にまた2度目、3度目の「捨て猫」になる場合もある。猫を獣医に連れて行くお金は無いのが普通で、ほおって置いたら次々子を産むからと、お金を作って頼みに来た彼のような人は少数派だろう。

ホームレス模様も十人十色。彼の小屋は小さいながらとても立派で、畑も作ってきれいに暮らしている。土手下一群の樹木に遮られた裏側に、保護猫や保護カラスが賑やかに集う不思議な生活環境が築かれている。今日行ったときは彼女と二人で缶を潰していた。顔は日本人だけど、外国から来た人だと聞いている。
彼女もまた、物腰の静かな優しい人だ。

川下で緊急入院した人の2匹の猫は、隣に住む人が飼い主と同じ猫缶を買ってきて面倒を見てくれているそうだ。1個198円だって。4個の間違いでは?、と聞き直したら、他のは食べない、これでなくちゃ、って1個198円、なのだそうだ。

Thu, 09 Jan 2003

牛若と弁慶




昨日のぬかるみについた猫たちの足跡がくっきり凍っている。
最近の出席簿、○の数は30前後。甘えん坊で来ない子達というのは、小屋掛けの人に取り入って、暖を供給しあっているものと思われる。お食事もそこいら辺で調達できているのだろう。

チーコはどこだ。
今朝姿が見えなくて、きょろきょろ探してしまった。
ああ、あそこに・・とおもったら、人違い、黒白の女の子「はっち」だった。強烈な猫パンチが武器で、手の甲をしょっちゅう叩かれている。

ノコちゃんの立派な後ろ姿。若武者「牛若丸」。
兄ちゃんのずんとした後ろ姿。
まるまっちい体とダンゴしっぽ。
良く言って「弁慶」だ。

Wed, 08 Jan 2003

ぱらぱらーっ


お喋りアミちゃん、リリース後、更にお喋りになった。
何が言いたいのか、ボクここだよ、来たよ、なのか、寒いねぇ、なのか、上目遣いに私を見上げ、体をくねらせ、しゃべりっぱなしだ。手を出すとひょいと逃げる。この逃げ方、誰かに似ている。どさくさに紛れて背中を触った。はて、触り覚えのある感じ・・。チュンチュンと似ている。ひょっとして、キミはあの子の関係者?お兄ちゃんかな?
・・推定2,3歳。いつ頃からアミちゃんを確認し始めたのか、キジ柄の猫たちに紛れ込んでいたから定かでない。チュンは「そばかす」という名前で出席簿に書き込んだのが一昨年の秋。しっかり育った仔猫状態で発見した。年頃も重なる。
何を聞いてもさっぱり会話にならないので、こちらもごうを煮やし、お薬袋にはいっていたマタタビの粉をぱらぱらーっとやってみた。アミちゃん悶絶。でも、やっぱり触らせてはくれなかった。クロ長しっぽが若者らしく同時多発的に反応し、テーブルの上で、ペーパータオルの巻物を抱え込んでケリを入れていた。若い男の子っていうのは、単純だねー。足下に、普段は近寄らない青い目の洋ちゃんまでにじり寄ってきた。

Tue, 07 Jan 2003

ドリンク・バーで


竹藪の奥から、誰かのわめき声が聞こえてくる。
イヤーな感じだ。
いわゆる「寒ザカリ」だったらと思うと、そわそわしてしまう。
夏にふっと現れた「コキジ」。ここいらへんが危険な月齢にさしかかってきた。
油断大敵、後悔先に立たず、鉄は熱いウチに打て。

こういう格言を呪文みたいにならべて、コキジを観察した。
風邪ひきで涙目のコキジ、何の用だと見返してくる。

「ドリンクバー」のあるファミリーレストランで、バーの近くに座って食事していたら、大人のお喋りに退屈していた小学生の女の子達がそこへ頻繁に来ているのに気がついた。半分以上残った飲み物をばっさばっさ捨てては、飲み水でグラスをすすぎ、新しい氷を入れ、ジュースを注いで席に戻る。また3人4人連れだってやってきて、捨てて、注ぐ。グラスをぶつけて割った子もいて、しおらしくお店の人に「割れているんですけど・・」と言い(自分が割ったとは言わない)新しいグラスに注いだソーダを持って、席に戻っていった。そしてまた来て捨てた。見ているうちに無性に腹立たしくなってきた。大きい子は確信犯で、ふてぶてしかった。ほとんど飲まずにまた、それを捨てに、3年生くらいの女の子が来たとき、反射的に席を立って小さい声で言った。

飲まないのなら、ただ捨てるために注ぐのならやめなさい。
あなたのしている事は恥ずかしいことなのよ。

ドリンクバーは、セルフサービスで飲み物が好きなだけ飲めるサービスだ。何回でも取りに行って良いのだから、店の人は咎めたりしない。

日本には捨てるほど食べ物があって(本当に「ある」のだろうか)子どもたちが無自覚に食べ残し飲み残し、遂に「遊びで捨てる」、「退屈して捨てる」時代になったのかと、呆れてしまった。
「捨て猫」に対峙していると、捨てる、という行為に過敏になるのかも。

Mon, 06 Jan 2003

丸子の顔


パンくずの袋を持って、鳩に撒いて行く人があった。
眉間にしわを刻んだ険しい顔の人だった。
エサ場に来ない丸子を見つけに行く途中の事。立ち止まった私と一瞬目が合う。
その人は驚いたように目を見開いて、何も言わず、足早に立ち去った。誰だっけ・・そうだ、ヒッチコック「サイコ」に出ていた俳優と似ていた。
人生は顔に刻まれる。誰かがそう言っていた。でも、人の心の奥深い部分に何があるかは、誰にも分からない。
夢中でついばむ鳩たちを、ノコちゃんが狙う。身を低く伏せて集中していた。
猫たちも妙な顔つきをすることはある。
笑うことも怒ることも、悲しそうに見えることもある。
人間ほど曲がりくねってはいない。

丸子の表情はまだほどけたことがない。
身を隠しながら、こんな顔で人を見る。
守ってあげられなくてゴメンね。

Sun, 05 Jan 2003

ちびまゆ物語


おいらの妹は白と黒の斑猫で、キミが「グルーチョ」なんて失礼な名前で呼んでいた子サ、畑の隅に誰かが置いた風呂桶で溺れちゃったんだ。おいらも危ないとこだった。
母さんは縁に乗って、ずっと叫んでいたんだ。でも、母さんには僕らを助けられなかったんだよ。上がろうとしても、爪がどこにも引っかからなかったんだ。ぷかぷか浮いているうち冷たくなってきて、母さんの顔も薄ぼんやりしてきたとこで、ふわっと人間に掬い上げられた。キミはあのとき居なかったから知らないよね。そいつはとっても急いでいたみたいでサ、すぐ消えた。良く日の当たる場所に横になって、母さんが耳の中やお腹をなめてくれて、首をくわえて暗い所に運んでくれて、どのくらいそうしていたんだろう。起きてからはこの通り、毎日元気にしているよ。妹にはあれっきり会っていない。
母さんは、おまえはもう一人で生きていくんだよって、いきなりおいらを寄せ付けなくなってサ。見かけたときに「お母さん!」って走っていったら、ジロリと睨んで「二度と言っちゃいけないよ、お母さん、だなんて」・・そうして走って行っちゃうんだよ。最近あんまり会えなくなった。おいらに会わないようにしているのかな。
さみしかないよ。だって、ここには仲間がいっぱいだし、ノコ兄ちゃんが「付いてこいっ」て言ってくれて、一緒に冒険しているからね。
キミはまだ信用していないよ。何されるか分からないから恐いんだよ。ノコ兄ちゃんをこの前「誘拐」しただろ。
帰ってきたから、とりあえずユルシテヤル、だけど、おいらはサビおばちゃんみたいにはならないよ。おいしいごはん、キミに託しているのはそれだけだよ。お願いね。

Sat, 04 Jan 2003

まだの子




昨日湿ったあちらこちらを乾かすように、太陽がさんさんと輝く明るい日だ。風が強く吹いて日陰は寒い。巻き上げられた落ち葉がミニサイズの竜巻を作って、楽しげに回っていた。
毛布を干して寝箱を整え、中に散らばったカリカリなどお掃除してきた。用事が立て込んでいて、次の不妊手術まで手が進まない。まだの子を見るたび、空を見てふっと息を吐く。来週あたりから、ぼちぼち。。。

Fri, 03 Jan 2003

雪の日




大きなひとひら、ふたひら、
あっという間に降り出した雪が
手袋や顔についてそのまま落ちない。
これで風が強かったら、泣きたくなりそうな冷たい雪だ。
河原へ着いた頃は細かい粟粒のようになっていて、ペパーミントグリーンの猫舎がお菓子の家みたいに白くなっていく。
自転車から荷物を下ろす間にソックスとゴロリが走ってきて、まさおくんもトイレがてら出迎えてくれた。
向こうの隅に、雪が積もった黒い固まりが見え、近寄って見たらクロボスだった。背中の雪を払ってやりながら、どうしてこんなところでじっとしているのか、ごはんだからこちらへおいで、と叱咤激励。しっかりした足取りで後を付いてきた。

カイロを交換していくうちに、逃げたり場所を移動したりして、あらたに寝箱の場所取りが勃発。時折ギャッと悲鳴が上がり、追いだした方も出された方も一緒に飛び出し、その騒ぎでまた飛び出す子もあり、最後にそっと見たら、どこももぬけの殻だった。
肉球が凍らないうちに、みんな戻れればいいけど・・
お母さんが後追いしてきた。材木置き場で立ち往生していたお兄ちゃんに声をかけ、お母さんに今日は抱っこはできないから帰れと言い、そうやって今日の世話を終えて帰ってきた。

本日の写真は、
昨日に続き「日だまりのクニクニ」
それから「大人になったノコちゃん」。

Thu, 02 Jan 2003

猫の虫


クニクニがご機嫌だ。
フフン、とかヘヘンとか、棒ッ杭相手に遊んでいて、
どうかすると背中からにょきっと羽が生えてきて
飛びそうだ。
空気が冷たくても、誰も引きこもったりしない。
地下鉄のホームで見た公共広告「ジコ虫」のポスターみたいに、みんなてんでに、好き勝手に日向へ出て、遊んでいる。

子どもみたいに、ではなく、子どものまんまで、
とってもいい。ほれぼれしちゃう。

Wed, 01 Jan 2003

元旦





ごはんの配達は「正月帰省で一便欠航」と聞いているから、私だけだ。
多めに用意し、小雪がちらつく中を河原へ急いだ。

破れたビニールハウスの周りは枯れ草の茂みで、エサ場に入れないガオやソックス達が潜んでいる。自転車を降りて歩き始めたら、ソックスが藪から飛び出してきた。そこでまず配膳。
エサ場は大にぎわいだった。みんな元気だ。
カラスが遠巻きにざわついていた。ゴミ漁りができないから食べ物が足りないのかもしれない。猫のそばに集まってくるカラスなどは、いきなりおしりに噛みつきそうで恐い。
お兄ちゃんは材木置き場の木の周りがお気に入りで、いつも一人でそこにいる。木の上は、カラスたちの待機場所でもあるから、ちょっと心配。

午後から少し日が射してきた。

みんな、新しい年が始まったよ。
今年も頑張ろうね。よろしくね。



河原猫の日記



    
 1日1クリックで応援して下さい!

   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

月別の掲載
カテゴリー
最近のコメント
リンク集