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缶集め
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ソファで寝たため、ちっとも寝た気がしなかった。 暑さにうなされてがばっと起きたら、朝の5時。 電気もPCもつけたまま・・ 書きかけの日記を済ませてから、 寝直さず、そのまま朝の段取りに突入することにした。 洗濯機を回した。ベランダには、足の踏み場もないほど鉢やプランターがあって、その全部にくまなく水やりして、6匹の猫様たちにお食事用意して、6つ置いているトイレを順にお掃除して、河原の子達のごはんを仕込む。自分のごはんは適当にあるものをかっ込む。そうやってバタバタしているうちにエンジンがかかってきた。 ミス河原たちの宿主であるおじさんの住処を見ると、あまりの粗末さと汚らしさに、何とも言えない気持になる。どんな事情でそうやって暮らしているのか知る由もないのだけれど、その暮らしに入るために、ある大きな一線を飛び越えた事は間違いない。 缶集めの人たちは、みな目深に帽子を被って、人を見ぬようにしている。見られても、見返さぬようにしている。世捨て人であっても生きて行くにはなにがしかの現金は必要と割り切って、とりあえず缶を集めて回る。始めてしまうとつい一生懸命になる。少しでも沢山集めようと、町中を、競うように缶を求めて走り回る。キロ100円前後でアルミ缶を買い取ってくれるところがあるらしい。 一緒に暮らしている猫たちにごはんを届けてもらっていることで、彼が絶対誰とも無関係でいたいエリアに、私という知り合いができてしまった。 缶集めの道中で、ばったり河原帰りの私と出くわし、避けようもなかった。仕方なく挨拶した顔はこわばって、ぎこちなかった。 猫にごはんを「ありがとう」と言って笑う顔と全然違っていた。 とても気の毒で、申し訳ない気がした。 チャップリンの映画で「野良犬の生活」というのがある。 ノラネコよりも淋しく、惨めな人間がいるのだ。 「ミラノの奇跡」に出てくる人たちのように、 希望もないのになぜか明るいその日暮らし、を してもらいたいと想った。無理かな・・ ばったり出くわさないよう気を付けよう。 写真は 2000年7月の草ボウボウ原っぱ |
