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Thu, 04 Mar 2004

別世界の猫たち




早朝、河原猫たちの世話を急いで済ませ、おじさんを訪ねた。
川から2段目の河川敷の縁に引っかかるように拵えた、平べったい小屋。その周りにはにぎにぎしく色々なものが転がっていて、そばで見ると息を呑む。怪しいハトの群れが、おじさんの小屋の入り口に向かってひしめき合っていて、そして猫が居る。おじさんの所から逃げていった白いウサギと黒いウサギが隣の公営ゴルフコースで走り回っており、昨日立ち話した管理のおじさん、しかめっ面で、忌々しそうに、ウサギを捕まえられない腹いせに、ウサギの入った穴を塞いだりして、暗い楽しみにふけっていた。
フェデリコフェリーニの奇妙な映画の世界だ。あるいは、「ミラノの奇跡」に出てくる小屋掛けの人々に通じる、不思議な別世界ができあがっているのだ。昨日はべろべろのおじさんを励まし、吹きっさらしのそのゴミの山の中で、猫の捕まえ方をあれこれと話し、何を言っても伝わったような気がしなくて内心焦り、そんな自分もおかしかった。おじさんは、朝炊き出して届けたオニギリをぞんざいに(それなりに美味しそうに)ほおばり、聞いているのかいないのか、見当はずれな事ばかり言ってさらに私を不安にした。
今朝も昨日とたいして変わりはない。猫は誰もケージに入っていなかったし、4台のケージは空のままあちこちに転がっているばかり。
あのね、おじさん、私のお友だちが3時にね、車で来てくれるから、入れて置いてね。はいはい、3時ね、分かった。うんうん頷くおじさんを後に、仕事へ向かった。
生憎お天気が急変して、3時頃強い雨がザザっと降った。5時に職場からUさんにどうだったか聞くために電話。おじさんは留守だったし、ケージは雨に濡れて転がっていたし・・どうにもならないから引き上げてきたけど、またこれから行ってみるから・・

おじさんはあてにならないので、明朝捕獲作戦決行するしかないと思い、その準備と段取りをした。帰りにUさん宅へ寄ってみたら、3匹増えて6匹並んでいた。
あれれ?

私と電話で話した後、Uさんが河原へ行ってみたらおじさんが居て、ひょいひょいケージに入れたのだそうだ。一匹だけ取り逃がしたのを、明朝迎えが来る迄に入れて置くよう言っておいたから、との事。
いやはや・・おじさんは大変だ。
6匹のおじさんの所の猫たち、みな神妙な顔で不安げだ。
大丈夫、ちゃんとまた戻れるのだから、がんばって。
Uさんには本当に頭が下がる思いだった。

鰺の干物を沢山買った。丸干しで、開きではない。
あした河原の子達が喜ぶかどうか、お目当ての子達が目を輝かせるかどうか、うちの子達で試してみた。夕食のおかずに焼いて、半分をチュンチュンとヒヨシに食べられてしまった。大変興奮し、顔のそばでプルプル震えるくらい所望した。柔らかい所を歯のないガオちゃんにも届け、喜ばれた。マルちゃんも興味なさそうにハスに構えていたくせに、届けたら喜んで食べた。
明日うまくいきますように!

写真は、まな板の上のものを全部ひっくり返した後のヒヨシ、
お刺身と鰺で興奮するチュンチュン
この子たちもまた、河原の猫たちと別世界なのかも。




河原猫の日記



    
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