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Thu, 25 Jul 2002

クニクニ


クニクニは
赤ベコの張り子人形みたいに頭の定まらない子だ。見つけたときから頭を揺らしていて、ゴルフボールとか石とか何か堅いものをぶつけられてそうなったのだという人もあるし、先天的なものかもしれないし・・・。びっくりすると気の毒なくらいになるので、なるべくそっとしておくのがいいと思ってきた。
餌場にくるのは食べようとする意志があるからで、だから大丈夫って思いたいけど、今朝はどうしたことか震えていた。夜の雨に濡れたか、熱があるのか、アゴに力を入れてがたがたしていた。クニクニがきた時トレイに空きが無くて、どこに行って食べたらよいか、震えながら立ち往生してた。ミルクやご飯をそばへ持っていこうとしたら逃げてしまい、猫舎の裏へまわりこんでしまった。そこで待つことにしたらしい。十分残っていたので、それ以上のお節介は控えた。

そばかすが保護部屋から出て、うちの子達のエリアに入った。
若干の怪我を覚悟で手を伸ばした。威嚇されただけで、私の手はそばかすの背中に届き、耳の後ろに届き、頬に届き、涙目にとどき、かちかちにこわばっていたあちこちを手の甲でゆっくり撫でた。すこしほどけて、目を閉じた。
もう少しだ。

Wed, 24 Jul 2002

チャトラオソルベシ




お向かいのご夫婦が海外へ旅行中、チャトラの一人息子「マルゾー」くんのシッターに通っている。3年前の冬、手のひらに乗るサイズの時に河原に一人でいたのをやっと保護した。風邪をこじらせてぐちゃぐちゃだった。7kgの大きな猫さんになった。「チャトラ恐るべし」を体現している。
朝は忙しい。マルゾーくんのお世話に行くと、さらに忙しい。
旧交を温めている暇はないし、向こうはすっかり忘れていて、又変なのが来てしまったと、時折敵意すら見せて向かってくる。足に蹴りを入れられたくらいで動じていては舐められてしまうので、なで回して寂しいお留守番を励ましてくる。

朝の河原は続けていそがしい。誰がいるのか見回しながら、行き届くよう気を配る。ガオが来た。サビちゃんが来た。
サビちゃん、最近舌が出たままでいることが多い。
せっかく来たのに食いっぱぐれては大変、という感じで、私にぴったりくっついて待つ。
「また、しまい忘れていますよ」
ご飯を配るときに顔をのぞき込んで注意してやる。帰るときはちゃんとしまっていく。

昨日の笹の葉っぱ、誰かに出されてしまった。
こんなの入れたら猫が水飲めないじゃないの、と思った人がいたようだ。

Tue, 23 Jul 2002

笹水




絶命した虫が猫の水器にいつも浮かんでいた。蛾だと特に水が汚れて、持参した量では取り替えきれない。笹竹の先の方の若い葉を、水面においてきた。虫の救命と水の浄化に、一石二鳥の効果が期待できそうだ。
お母さんの不調は大して深刻でなく、暑さのせいかと思われる。今日も食べない・・と心配したら、ずいぶん後になってちゃぁんと食べた。急がなくても、競わなくても、自分の分がなくなる心配のないことを、彼女は知っているのだ。持参した濡れタオルでテーブルの上に転がっているお母さんを拭いてやり、昨日のサービスに追加して綿棒で耳掃除。真っ黒けだった。
「ああぁー、か、かゆかゆ、そこ、そこ」と、後ろ足で手の甲をしこたま蹴られた。お母さんのあごは汚くて、タゴサクだ。

ここ数日、気がかりで見ていたノコの社会化は順調。もう心細い声で泣くこともなく、苛められもせず、のびのびと過ごしている。ヨーコママは離した我が子を無表情にちらっと見て、また一人で昼寝に行ってしまった。

クニクニしょぼしょぼ現れる。黒い目やにで隈取りができていた。
そばかすは保護部屋で慣れずに唸り続け、どうしてやることもできない。そばかすのために、河原へのリリースも考え始めた。

Mon, 22 Jul 2002

出血サービス




お母さん不調。
目やにを拭いて、鼻を拭いて、お尻も拭いて、励ます。
クニクニ姿見せず。5日目。鈴は出てきた。

虎吉二代目、頭を撫でても大丈夫。捨てられた子かもしれない。
一ちゃんがミルクを飲んでいたら、食べ終わった「のこ」がミルクの器におそるおそる首をつっこんできた。一ちゃん、今日は出血大サービスで、のこの顔を少なくても5回舐めた。
竹藪に、小さな猫缶の空いたものが一つ転がっていて、誰かが猫と仲良くしようと思ってやってきたのかな、と思った直後、悪意を持って猫に近づき、何か混ぜた餌で釣って連れて行ってしまう、そんな事だって起こりうるわけで、急に不安になってきた。
来た子23来ない子17。家においているそばかすは、2週間たってもまだ、頑なだ。

Sun, 21 Jul 2002

猛暑の河原




7月7日誰よりも捕獲したかったマユちゃん。あの日以来ふっつりだったけど現れた。ふと見ると、猫舎下で猛然と食べていた。ミルクにまで首を伸ばしてばしゃばしゃ飲んで、お腹を見たら・・凹んでいた。どこで生んだのか、仔猫は無事なのかだめなのか、しばらく様子を見ないとわからない。
午後の一番暑い時間に行ったので猫たちもぐったり。お母さんなど、テーブルの上でのびてしまっていて、下りてもこなかった。

このまえ「のこ」を猫パンチではり倒した洋ちゃんが、今日はトレイに近づいたのこをちらっと見てから、食べるのをやめて明け渡した。のこはしばらく洋ちゃんに、無視されながらもまとわりついていた。
健康に問題のありそうな子のご飯にサワシリン(抗生剤)のかけらを半分ずつ入れたけど、薬だけ上手に残されて、片付けながらがっかり。クニクニ見ない日4日目。クニクニ族の出席率は本日0%、確認できた猫23匹。ミルク500mlあっという間に売り切れた。
まっちゃんが顔に蜘蛛の巣をべったりつけてやってきた。笹の葉っぱが目の前に張り付いていたので、取ってあげた。ついでに頭も撫でた。考えてみれば、まっちゃんをさわったのは今日が初めて。人に良く慣れた子だとわかった。

Sat, 20 Jul 2002

夏日


餌場のピークが終わって、新参の黒白が、時間をかけた匍匐前進でご飯に到着。やはり遅れてきたアミちゃんが、新参の食事を近くからじっと眺めてチェックを入れていた。
食後の「のこちゃん」は、サンタを兄と慕い、一ちゃんを父と崇め、竹藪の風が通る日陰に転がって、通過する猫たちにそれぞれ挨拶していた。
猫たちは涼しい木陰を心得ていて、てんでに昼寝だ。
暑い夏日だけど、昼寝の猫は幸せそうでほっとする。

鈴が物憂げにやってきた。ミルクを飲んでご飯はほとんど食べない。クニクニは今日で三日姿を確認できない。

Fri, 19 Jul 2002

キジ猫デー



なんだか今日の餌場はキジ猫に囲まれて、あっちにもこっちにもキジ柄がわらわら見え隠れする「キジ猫デー」だった。

猫舎作りでお世話になったおじさんが久しぶりに、空き缶集めの通り道で寄ってくれた。ホームレスではなく、5kmほど上流に家のあるおじさんだ。建築関係の下地作業の職人さんを引退し、現在生活保護の手続きをした上で、楽しそうに廃品回収と空き缶集めをやっている。河原の猫に、トイレ砂を運んでくれた。枯れたり倒れたりした竹や、竹藪の中で掘り出してまとめたゴミ(埋まっていたテレビまで!)を、どれほど運んでもらったろう。缶詰やかりかりの差し入れも何度かいただいた。ただ、猫たちが食事を中断して逃げてしまって、急いでいたので困った。おじさんも競争が激化しているとかで(仕事を休んでバイクで缶を集めるおばさんがライバルだって)、「こうしちゃいられない、じゃぁねー」と行ってしまい、猫が戻ってめでたしめでたし。22匹確認。名簿は41。小学校の1学級分かな?

チーコの青っぱながちょうちんになっていたので、首根っこをむんずとつかんで拭いてやった。これでまた嫌われてしまった。

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河原猫の日記



    
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