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泣き虫
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だいぶ遅れて、ケイちゃんが来た。 大きな声で泣き泣き歩くから、ケイちゃんだってすぐわかる。竹藪の奥の方から現れる。 三毛3姉妹の少女期は、もう形容しがたいくらいにかわいらしく、現れると餌場がぱっと華やいだ。二つ前の夏、どこから這い出してきたのか、おなかをすかせて餌場に来たところを発見し、それからは会うのが楽しみだった。驚かさないように息を詰めてただ見ているばかり。容易に近づけなかった。 ちょうど適齢期の頃一斉捕獲で不妊手術できたけれど、大勢だったから一人一人に説明する時間もなくリリースした。寒い時期に怖い思いをさせてしまって申し訳なかったと思いつづけた。 みぃちゃんが私に慣れたのは、クロちゃんのおかげだ。寝箱にいつも黒白兄妹といるようになって、保護に至れた。その後コウちゃんが猫舎の中にいるのをよく見るようになったけど、かたくなで、人間嫌いだった。コウちゃんを抱いたのは、冷たくなってからだった。かなしかった。ケイちゃんは、未だにどこで寝起きしているのか解らない。 なにが悲しいのか、いつもないている。 すぐごはんをそばに置いてあげたのに飛びつかず、泣きながらうろうろして、猫舎下で食べていた。 キャンプ場にいたおじさんが帰ってしまったので、涼みがてらおじさんを観察していたノコちゃんが暇そうに戻ってきた。食事中のケイちゃんにうっかり近寄りすぎて、一発浴びてしまった。なかなかキツイおねいさんだ。以後気をつけるように。 お食事後休憩中のサビちゃん。舌がやはり出ているので写真を撮っていたら、お母さんが「きーっ」といいながら走ってきて邪魔し始めた。嫉妬かも。カメラとサビちゃんの間で、派手にごろごろ転がってみせるのだ。最初に自転車を降りさせた「サビコ」、最初に不妊手術取り組みをはじめさせた「お母さん」。二人とも私にはかけがえのない河原猫だが、他に甘えられる「飼い主」を見つけてしまったサビちゃんの方が余裕だ。 |
