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河原「竹取り物語」
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長い時間現場にいると、色々とある。 原っぱを、猫を蹴散らしながら丸く走り抜けていった者がいた。土手に上がってからも、行ったり来たりしながらカラスや猫に石を拾って投げている。若い男だ。しばらく見た感じで、アブナイ人だと判断し、事を荒げず立ち去るのを待った。日向ぼっこしていた猫たちはみな隠れた。男が去った後、向こうの隅に寝そべっていたチーコを見つけ、、たいした根性だと感心した。 若いカップルが来て、私の背後から竹藪を覗いていた。「こんにちは」、と声をかけてみた。驚いて後ずさりしながら、竹を切らせてくれと言う。聞けば地主さんの親戚筋だ。ノコギリ片手に「親父に言われて高所のすす払い用笹竹2本取りに」来たそうだ。違法占拠の私と猫に詫びる必要はないではないかと内心思いながら、竹取物語をする。 春は家庭菜園に、七夕は笹飾り。秋口からは畑の霜よけ、正月は手作り凧の材料等々、みんなここへ取りに来るのです。そういうわけで、裏側からさっきあなた達が見ていたとおり、座っている私がぼうっと見えるくらいスカスカになりました。猫たちが何かに驚いて逃げる際、斜めの切り口がとても危険で、後始末しています・・・猫がお腹を擦っていった切り口に毛が付いているのを見せて「ね、こういう風なの」。 若者は、必要な竹をきっちり2本切った後、猫に危険な切り口の残り竹を切っていってくれた。ありがとうと礼を言い、おじゃましましたと二人が去る。 鳩の一軍のそばで、ノコちゃんが平べったく這いつくばって狙っていた。ダッシュに至る前に、鳩は飛び立つ。 大柄のキジ猫「ジエム」(未去勢)に、まさおくんがいきなり「ごろんごろん対決」を挑んだ。二人で恐い顔でごろんごろんした後、ジエム起きあがってまだゴロンのままのまさおくんを見つめ、立ち去る。ジエムのいた場所が空いて、まさおくんが座りニオイを嗅ぐ。「勝った」らしい。満足そうに笑う。ふっふっふ。 動かした石の陰に、緑のショウリョウバッタが縮こまっていた。 なんてお馬鹿さんなのでしょう。季節を読み誤ったのね。仲間は誰もいないし、食べ物も無くなってしまったでしょうに。 |
