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小夏無情
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朝の挨拶にぎにぎしくしながら、あっちこっちに首を振ってみんなを確認。クロボスがハナをたらしながら走ってきた。ゴロリにチーコ、まさおくん、コシロ、サビちゃん、ハッチ、ピンちゃんサンタ、クロジジ、お母さん、ノコちゃん、クニクニ、チビまゆこ、コキジに片目。ざわざわ音もなく竹藪へ流れてくる。 もう覚えられない。とにかく猫がいっぱいなのだ。 誰が居なかったかは後で判明する。 小夏が来た。振り返ったら居た。 何事もなかったかのように静かに食べていて、次に見たときはちんまりと、行ったり来たりする私の通路の真ん中に、じっと座っていた。顔は下向き加減で、積極的に私にまとわりつくわけでもないし、期待でじれているふうもない。 私が河原でみんなに会う短い時間に確認できなかったからといって、その子が河原から「消えた」「エサ場からはじき出された」と気を揉むことはない、「後からそっと来て食べているのかもしれないのだから」 昨日そんな風に励まされた。 久しぶりに小夏が出てきて、ホントにその通りだと安堵した。 甘えん坊の小夏がただ佇む姿を見て、いじらしく思った。痛ましく思った。 甘えさせてあげるだけの時間もないのに、立ち去る寸前に、小夏の頭を撫でた。「また明日ね、明日も来てね」 突然小夏がほどけてしまって、自転車に向かう私を追いかけた。 こういった振り切り方、見捨て方が、彼女の気持ちをどのくらい傷つけるかわかっているつもりだ。 だけど、私は小夏を心配していたのだと、来てくれて良かったと思っているのだと、伝えずに行くわけにはいかなかった。 仕方ない。 やい! 小夏を捨てたやつ! 何でこんな良い子をこんな目に遭わせるんだ! |
