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河原猫の世界

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ももちゃん
花火の夜に保護されたももちゃん
2002年の夏は忙しかった。猫フードの買い出し応援で来てくれたKちゃんが、草の中にうずくまって泣いていた兄妹(その時初めて発見した子達)のうち、女の子を保護し連れて帰ってくれたあと、残ったお兄ちゃんを見失ってしまった。一緒に保護してあげれば良かったと、みんなでオロオロし、後悔し、探した。(その後、一週間後に現れたところを保護できた)2002年8月17日花火の日、河川敷は大変な人出。河原近くに住んでいる知り合いから「仔猫を保護した」という連絡が入った。
「何ともくしゃくしゃの小さい小さいキジ柄の子で、猫違いだった。大量のカリカリを届けに来てくださった友人夫妻が、「猫を運ぶために買った車だから」と言って、チビ猫のために走ってくれた。生き延びていける子なのかどうか微妙な状態で、明日朝病院が開いたら連れていかねば。キミも17日の猫だね。
(8月17日の日記)昨夜引き取ってきた子は、すり身状のフードをばくばく食べた。ちょっと眠って起きたところを見たら、目やにで目が開かなくなっていた。お湯で濡らしたティッシュで拭いてやって、セーターにくるんで暖かくしてあげてケージに入れ、寝たのを確認して我が家も消灯した。朝、5時に覗いたら両目をあけて起きていた。ミルク(ほとんど飲まない)と液体風邪薬少量混ぜたご飯を食べさせてから、シーツを出してトイレをしていないのを確認。昨日のうちにフロントラインを少量首に付けておいたら、やはりノミだらけなのだろう、死んだのが数匹落ちていた。暖かく濡らしたタオル片でお尻をたたいてもしないので、この小ささでトイレができるとは思わなかったけど砂箱を作ってあげたら、やおら砂を掻き出して、シッコとウンチを続けてした。後で検便してもらうのに、容器を探して少し取った。白い小さい虫がいた。獣医さんからもらってあった虫下しの小さなかけらを、まだ残っていたご飯に混ぜておいた。外から拾った子というのは、あれこれといろいろあるのだ。

小さい体にこれだけあっても、生きている。
台風の接近で雨の予報が出ている。
忙しい朝だ。

診断結果
体重500g ♀ 推定生後一ヶ月 風邪をひいているために目やにが出ている ノミ駆除 虫下し要 液体風邪薬毎食0.5cc飲ませること。塗り目薬要。 性格良好 熱なし下痢なし、顔さえきれいになったら「文句なしの仔猫」とのこと。(8月18日の日記)

仔猫の保護には覚悟がいる。時間もお金も労力もいる。フルタイムの仕事をしていたら、とてもできない。ももちゃんの場合、見失っていた子だと思って息を切らして引き取りに走ったため、探している子ではないからと断れなかった。どの家にも事情はあると思うのだけれど、仕事をしないで家にいるのだから、やろうと思えばできないことではない。でも、その家族には、拾ってきた仔猫を何かしてあげようという気持はなかったように思う。ただ、私に渡すことだけを考えて、まったくの善意で連絡してきたのだから・・非難したり恨みがましく思ったりはしないけれど、世間というのはそうしたものだと思うと悲しい。
何の覚悟もナシで家に連れてきてしまったわけだ。その後、Uさんが一時預かりから里親探しまで引き受けて下さり、ほんとうにお世話になった。
河原にピンク色のプラスチック猫キャリーが転がっていた。
誰かがあの子を捨てに来たとき入れてきたものかも知れず、
捨てた人の非情さが、その汚れたケースに漂っていた。
悔しかったけど、洗って河原に置いて、保護した子を連れて帰るときに使った。
花火の人混みで踏みつぶされる寸前だった仔猫・・
ひっそり息絶えていたか、
カラスにつつかれていたか・・
夜の闇に埋まってだれも気づかなかったら、
それこそ
想像を絶する悲惨な最期を
ひとりぼっちで迎えていたことだろう。
9月に入って良いご縁に恵まれたももちゃん。
ブラッキーというシュナイダーおじいちゃん犬のいるおうちに迎えていただいた。
家族に愛されて大切にされて、とてもシアワセに暮らしているというお便りをいただいた。
一年前の台風の朝の赤ちゃん猫たちの中で、「ももちゃん」になった子がいる。
しっぽの短い所と、キジ猫の女の子、奇遇にも「ももちゃん」と同じ名前になったこと・・
この子にも神様の息がかかっているに違いない。
 
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